体の不自由な人の歯科受診。通院するときにかかる3つの負担。
こんにちは。
白たぬきです。
はじめに
口腔ケアという言葉をご存知ですか?
口腔ケアとは、口の中の細菌が原因となる病気を防止するためにおこなうものです。
結局は何かというと「歯磨き」と「うがい」です。
口の中には数えきれないほどのバイ菌がいます。
誰でも一度は匂いが気になったことがあるのではないでしょうか。
このバイ菌が口の中に居座ると、虫歯や歯周病(歯槽膿漏)、さらに糖尿病や脳梗塞の原因になることがわかっています。
普段私たちはうがいと歯磨きをします。
その結果このバイ菌たちを外へ洗い流し、口の中の環境を清潔に保つことができます。
しかし認知症の方や脳梗塞の後遺症がある方のように、自分で歯磨きのできない人の場合は、口の中の状態がどんどん悪くなってしまいます。
体の不自由な人が歯科受診する2つの方法
どうすればこの状態を改善することができるのでしょうか。
そのためには歯科医師の診断を受け、 歯科衛生士による口腔ケアを受けることが近道です。
体が不自由な方が歯科医師の診察を受けるには以下の2つの方法があります。
・訪問歯科を依頼する。
通院するときの負担は3つ!
体の不自由な人が歯科へ通院するときにかかる負担は3つあります。
・金銭的負担
・時間的負担
身体的な負担
街の歯医者さんに連れて行くためには、付き添う人が必要です。
ご家族、施設のスタッフ、介護タクシーの3パターンが考えられます。
介護の必要な患者さんは通院による移譲や移動で体力を消耗してしまいます。
特に寝たきりの場合は相当な負担が考えられます。
さらに、歯科のほとんどの病気は通院を必要とするため、予約のたびに通院することになります。
金銭的な負担
普通のタクシーであれば通常通り距離に応じての実費がかかります。
介護タクシーを頼むと、一万円ほどが相場です。
通院のたびに費用が発生します。
時間的な負担
付き添う方に長い時間をあけてもらうことになります。
仕事や用事のある人も通院のたびに都合をつけてもらう必要があります。
急な症状があるときに、どうしても連れていけけないことも考えられます。
訪問歯科は3つの負担を解消できます!
身体的な負担の解消
どんな姿勢でも診療できます。
寝たままでも座ったままでも、一番楽な体制で治療します。
金銭的な負担の解消
健康保険と介護保険が使えるので、自己負担分のみ請求です。
口の状態によって診療代は変わりますが、通院と比べて1回につき1500円ほど費用がかかると考えておくとよいです。
詳しく知りたい方は以前の記事を参考にしてください。
時間的な負担の解消
自宅や施設に関わらず、患者さんのいるところへ「訪問」します。
時間も都合に合わせて調整できます。
家族の同意があれば、付き添いが不在でも診療できます。
それでも近くの歯医者さんの方がいいところ!
かかりつけの歯医者さんである。
以前から診療してもらっている歯医者さんであれば、今までの治療経過や状況ををかっているため、スムーズに継続的な治療ができます。
先生を変えたくない人もいるので、かかりつけの先生が訪問歯科が可能か確認してみるといいです。
治療の選択肢が増える
訪問診療に比べ設備が充実しています。
とはいえ最近は医療機器の進歩もあり、訪問でも通院時と変わらない診療が可能となってきています。
訪問先で今後も難しい治療はインプラントと矯正です。
ですが訪問診療は高齢の患者さんが多く、インプラントと矯正は適応外になることが100%といってもいいでしょう。
もし訪問歯科を依頼するときに気をつけてほしいこと
最近は訪問歯科が可能な歯医者さんは増えてきています。
けれども歯のことはよく知っていても全身疾患に対する知識がない歯医者さんはけっこういます。
通院できない患者さんは色々な病気を抱えています。
血がとまりにくい。
骨が弱い。
精神的に不安定。
そのため患者さんの全身状態をよく知ることが大切です。
やみくもに口の中だけの治療を始めことはかなりのリスクがあります。
しっかり全身管理を任せられる歯科医師にお願いしましょう。
口腔ケアの方法についてはたくさんの方が公開しているので参考にしてみてください。