入れ歯は水につけて保管するべき3つの理由!専門の歯医者が書いてみました。
こんにちは
歯医者の白たぬきです
高齢者や認知症、体に麻痺のある人、精神疾患のある患者さんのような
身体が不自由で歯医者にこれない人の治療を専門にしています
自宅や老人ホームに往診していると
「入れ歯は水につけておいてほうがいいですか?」
と聞かれることがあります
結論から言うと
「水につけて保管してください」です
ということで
今回は入れ歯を水につける理由について紹介していきます
入れ歯の天敵は乾燥
入れ歯を使っている人
そして
入れ歯を使っている人を介護しているみなさん
入れ歯の手入れって手間がかかりますよね
食事のたびに外さないといけないし
かといって、食事中は外れて欲しくない
習慣になってしまえばなんてことないんですけど
身体が不自由になったりして自分で手入れできなくなるとそれも難しい
痛くないから大丈夫
そんな理由をつけて手入れをついついサボってしまう
入れ歯を外したはいいけれど、洗面台の上にそのまま
就寝中、外したことにしてしまえ・・・
という忙しいとき介護スタッフさんに聞こえてくる悪魔の囁きまで
その状態を続けていくと
将来大きなトラブルになってしまう可能性があります
水につける理由を知ることで
1つでも多くの入れ歯が水中に保管されることを祈っています
乾燥して何が悪いの?
最初に紹介したように
入れ歯は容器に水を入れて保管しましょう
特に寝ている間は外しておくことが理想です
理由は単純で
入れ歯は乾燥に弱い
からです
正確には入れ歯の材料であるレジンというプラスチックの天敵が乾燥なのです
入れ歯が乾燥することで次に紹介する3つのことが起こりやすくなってしまいます
①痛みがでる
乾燥することで入れ歯が変形し
痛みがでやすくなります
口の中はツバ(唾液)で潤っていますが
ツバは年齢とともに減りやすく
合わない入れ歯と粘膜が乾燥した状態で擦れることで傷ができやすくなります
②壊れる
乾燥することで強度が落ちます
少しの衝撃でヒビが入ったり、割れたりしやすくなります
噛むときには相当な力が歯にかかります
どのくらいかと言うと、自分の体重と同じくらいです
乾燥して強度が落ちた入れ歯は
食べることにも障害を起こしてしまいます
③細菌がたまる
乾燥することで細菌が繁殖します
口の中から感染する可能性が高くなります
特に汚れがついたまま放置すると
食べ物と一緒に体内へ送り込むことになってしまいます
考えただけで気持ち悪いですよね
手入れをして清潔に!
入れ歯はしっかり手入れをすることで
長く使うことができます
水中に保管することはその大切な1つです
特に身体が不自由な人にとっては
入れ歯の手入れまで行き届かなくなります
専門の容器なんて使わなくても
コップに入れるだけでかまいません
入れ歯は食事ごとにキレイに磨いて
夜間は水に入れてくださいね!
洗浄剤を使うことで清潔にすることができます