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介護と医療に関わるすべての人にむけた歯医者のブログ

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【歯科医師向け】訪問歯科の仕事内容を解説します【これからニーズあり】

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訪問歯科の仕事内容を知りたい歯科医師の先生へ。



・働いてみたいけど、仕事の内容がよくわからない。


・自分の実力で大丈夫かな...不安。


・あと、なにか事前に気をつけることがあれば知っておきたい。



こういった疑問に答えます。


想定読者:訪問歯科に興味のある歯科医師の先生


本記事の内容

この記事を書いているボクは、歯科医師です。


これまで10年以上ほぼ毎日、介護施設や精神病院、急性期病院、個人宅を訪問して高齢者や認知症患者さんの治療をしてきました。


”通院困難な人”を対象に口や喉の診察をしつつ、大学で”高齢者の歯科治療”を教えています。


専門は「摂食嚥下」で、お手伝いをさせてもらった病院は50医院くらいあって、それぞれのやり方を経験しました。


Twitterで情報発信しています。信頼の担保になれば嬉しいです。


「認知症と診断されたら、すぐに歯の治療をすべき」という事実はなるべく多くの人に知ってもらいたいな。
歯がボロボロのグラグラで、出血や口臭がひどくても、暴れまくりで触ることすら難しい患者さんをたくさん診てきた。早いうちなら"来たるべき将来にむけた"精度の高い治療を施すことができます。





【歯科医師向け】訪問歯科の仕事内容【治療以外の業務あり】


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結論からいうと、訪問歯科の仕事内容は3つです。


①:歯科治療


②:カルテ・書類記入


③:患者さん・家族・介護スタッフとの連絡

上記の通りです。


【訪問歯科診療】1日の流れ


はじめに全体を知ることで、細かいところも見えやすいと思いますので、まず1日の流れを紹介します。


✔︎ 【訪問歯科診療】1日の流れ

待ち合わせ

診療(×件数)

終了


「どこに」「誰と」「何件くらい」訪問するのか。病院によって多少の違いはありますが、大きな流れは変わりません。


待ち合わせ

「病院」「駅」「現地」この3つのどれかです。病院で集まって皆で出発することもあれば、スタッフさんが駅に迎えに来てくれたり、朝に介護施設へ行く場合は直接現地で待ち合わせることもあります。


基本的に病院の方針や今までのやり方が反映されます。


診療場所

待ち合わせたら、車に乗り込んで診療に出発です 。運転は衛生士さんや助手さん、コーディネーターさんがしてくれます。先生自ら運転するクリニックも一度経験しました。


目的地は主に「介護施設」か「個人の自宅」のどちらかです。稀に精神病院や障害者施設のこともありますので事前に確認しておきましょう。


その日のルートが決まっているので、朝から夕方くらいまで、移動→診療の流れを繰り返します。


診療件数

個人のお宅だけをまわる場合は1日で6〜7件が現実的です。介護施設は診療人数にもよりますが、10人診察すると午前中いっぱい時間を使うイメージです。


診療をしながら書類を記入する場合もありますし、病院に戻ってからからひたすら記入する場合もあります。これも病院によります。


書類まで書き終えたら(結構量があります)業務終了です。その後に外来診療をおこなうクリニックもあります。


以上が1日の流れになります。ここから具体的な仕事内容を紹介していきます。


訪問歯科の仕事内容①:歯科治療


当然ですが、歯科治療はメインの仕事です。


訪問歯科診療では一般的な外来とほぼ同様の診療をすることができます。


ポータブルのタービンやレントゲンがあるので削ったり、撮影したりは可能です。ただし、道具の数や種類に限りがあるので、”あるものでやる”というスタンスが大切です。


具体的な治療内容は以下の通りです。


✔︎ 【具体的な治療内容】

・抜歯
・虫歯治療
・根管治療
・歯周病治療
・クラウンブリッジ
・義歯の調整・修理・作製
・口腔ケア
・摂食嚥下


普通になんでもできます。需要がないのはインプラントと矯正くらいです。


”なんでもできる”と言っても、健康な人の治療するわけではないので、患者さんの状態を考慮することが重要です。余談ですが診療体勢がきつくなることも多々あるので、腰痛に注意してください。


”寝たきり”なのか”会話ができる”のか、”姿勢が維持できる”か、などで診療内容と時間を判断します。


5分くらいで終わることも普通にありますし、外来なら一回で終わる診療も2〜3回に分けてしまうこともあります。


その日の患者さんの体調次第で診察できない状況というのもよくあります。


訪問歯科の仕事内容②:カルテ・書類記入


カルテと書類の入力があります。


訪問歯科では一般歯科以上に書類が多いです。


患者さんだけでなく、家族や介護スタッフ、行政へ提出する書類があるからです。


歯科疾患在宅療養管理料、居宅療養管理指導、訪問歯科診療実績表。


これ以外にも訪問衛生実施指導や管理指導計画書など、盛り沢山です。


パソコンで入力することもあれば、手書きのこともあります。


訪問歯科の仕事内容③:患者さん・家族・介護スタッフとの連絡


患者さんだけでなく、その家族や周りにいる介護スタッフと連絡をとる必要があります。


患者さんは体が不自由だったり、認知症だったりと、意思の疎通が難しいことが多いです。


そのため、家族や介護スタッフ(特にケアマネージャー)との連携は欠かせません。


治療内容や次回の予定、診療の計画は定期的に共有しておくことで、トラブルを防ぐことができます。


よくある質問❶:専門外でも大丈夫?


結論からいうと、問題ありません。


専門外だと、経験も少ないし、何もできないかも…なんて不安になってしまいます。


僕も初めてのときはそうでした。


新しいことを挑戦するって、結構びびったりするじゃないですか。…でも、安心してください。


ちょっと入れ歯ができるかも、歯なら少し抜いたことある、もしそのくらいあれば、充分すぎます。


どんな切り口からでも応用できます。


若手の先生で専門が何もなかったとしても、それは”のびしろ”が満点ということなので、そんなに悲観することはありません。(摂食嚥下、一緒にやりましょう!)


そういう意味では50代や60歳以上の歯科医師の先生のスキルはそれだけでかなりの武器です。


よくある質問❷:技術的に不安


訪問歯科診療では技術的に超高度な診療はありません。患者さんの訴えは主に2つで、「痛い」「腫れた」です。


この2つに関してその原因を取り除いてあげることだけに全力で集中してください。


「痛い」場合は、「歯周病」か「入れ歯」がほとんどです。虫歯で痛い割合は外来診療ほど多くありません。


痛みの原因を排除するだけで価値があるので、そこに全力でぶつかってください。


それもできない、って思ってる人。大丈夫です。できますよ。目の前に痛がる患者さんがいたら、自分の全知識と全技術を使って痛みを取りにいくはずですから。


あと、周りには助けてくれる訪問経験のあるスタッフさんがいます。わからないときは頼ってみてください。


働く前に知っておきたい重要なこと

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業務内容を確認しつつ、”事前に気をつけておいた方がよいこと”のインプットをしておくのはオススメです。


診療内容ではないけど、頭にいれておいて損はないものです。実際はたらいたときに”あぁこれか”と必ず役に立つと思います。


”仲良くない人と1日中狭い空間で一緒”は地獄


訪問チームの雰囲気はとても大切です。診療に影響が出ると言ってもおかしくないレベルです。


あまり仲良くない人と1日中狭い空間で一緒、なんて地獄じゃないですか?


訪問する人数は先生を含め2人から3人のことがほとんどです。1日の大半を同じメンバーで過ごします。


移動は車内という密閉空間にいますし、診療も協力して行わなければいけません。


そのため人間関係が悪いと、情報の共有もルーズになりがちなので、かなり仕事がやりにくくなります。


もちろん誰とでも話して仲良くしましょう、っていうことではないです。寡黙な人もいますから。


お互いを尊重して仕事をする気持ちをもつことが大切です。


訪問診療ではスタッフみんなが初めまして、という状態は少ないです。立ち上げのときくらい。


誰かが元々やっていてそこに新しく入るという状態なので、基本的なやり方が確立しています。


医療的に明らかに間違ったやり方でなければ、まずはそのやり方を理解することを最優先にしましょう。


人間関係が構築できれば、いくらでもオリジナルを出していけます。


間違っても”前の職場はこうだった”とか”この道具がないとできない”とか言ってはいけません。


そういう視点から入ってしまうと最悪の人間関係になってしまうので、まずは病院のルールを理解するようにしてください。


訪問先の人とのコミュニケーションは自分を救う


これも人間関係の話なんですけど、訪問先の人たちとのコミュニケーションも非常に重要です。


どのくらい重要かといいますと、診療内容や技術より重要です。


訪問先にいるのは患者さんだけとは限りません。


奥さんとか息子さんのような家族、その人の介護全般をプランニングしているケアマネージャーさんなど、介護に携わるたくさんの人たちが関わります。


介護施設に行く場合は介護士さんや施設長、事務の人も含めていろんな人が仕事しています。


認知症の患者さんでは診療内容を覚えていないようなことも多いので、周りの人達への十分な説明は信頼関係を築く上でも必須です。


くわえて、普段から介護に接している人たちはその患者さんについていろんな情報を持ってます。


そういう情報って診療する上でめちゃくちゃ役に立ちます。


今日はいつもより疲れているとか、3日前に熱があったとか、ちょっと前に窒息しかけたとか、患者さんの体調とか精神状態を知ることができるのは本当に貴重なこと。


自分を救う情報になるかもしれません。


訪問先の人たちとコミュニケーションを積極的にとったほうがよい、というのは忘れないでくださいね。


労働条件は事前に確認


当たり前の話ではあるのですが、大切なことなので確認のために書きました。


勤務条件をしっかり確認しましょう。


”仕事しているとき”というよりは”仕事する前”の話です。


自分の報酬はいくらなのか、とか勤務時間はどのくらいなのか、とかしっかり条件を把握して納得してから働きましょう。


自分が不安に思っていることがあると、仕事も集中できないです。 診療に集中する環境を作るためにも必須です。


・お給料
・支払日
・勤務時間
・支払い方法
・有休の有無
・契約書の有無
・契約期間と試用期間


僕は歯医者になって3年目のとき、社保なし労災なしもちろん契約書なんて存在しない現金手渡し、みたいな病院に一度勤めた事がありました。


当時はこんなものか、と思っていたのですけど、今振り返るみるとめちゃくちゃブラックでした。


ブラック具合は訪問歯科で働きたいけれど、求人が多すぎて迷っている歯科医師の先生へ【おすすめの探し方】で触れています。


そんな経験があるので、事前にしっかり確認しておくことを強くおすすめします。


そういう面倒くさい交渉が苦手という人はとりあえず「ファーストナビ」「グッピー」、最低この2つの求人ツールに登録をしておけば充分です。



エージェントが無料で連絡を取ってくれたり、給与交渉までしてくれます。


そのうえでさらに、見学をしてみると安心度が増しますよね。
>>参考:歯科求人サイトを3種類比較した。実際に転職済み。【おすすめは全部】


少しでも得意な分野をいかす


さきほども書いたように、自分がちょっとでも得意だと思う分野でかなり貢献することができます


診療の対象となる人たちは高齢だったり体が不自由だったり認知症だったり、歯科医院に通院することが難しい人たちばかりです。


大学で勉強した講座でいうと”高齢者歯科”に当てはまります。高齢者だから何か特別なスキルが必要ということはありません。


訪問歯科のいいところは自分の得意な切り口から広げていけることなんですよね。


③で紹介した、入れ歯がちょっと得意とか歯抜くのが得意とか、そういうところが何かあればそれだけで強みです。


ひとつ付け加えるなら、必ず病気を持っている患者さんが対象なので、事前にその病気の知識的なものは持っておくと便利です。


例えばワーファリンを飲んでいる人の抜歯の基準、透析をしている人の対応、飲み込みの悪い人の嚥下訓練などの知識は持っていて損はありません。


僕はもともと摂食嚥下を専門にしていたため、ほかの治療に比べ嚥下の検査とか訓練はすごく得意で、そこから訪問歯科の世界に切り込みました。


入れ歯の調整や作製はかなり得意になりましたし、難しい親知らず抜歯というよりは血が止まりにくい人の歯を抜くとかそういうこと知識とか経験が徐々に広がってきたという感じです。


このように比較的得意なところから広げていくことができるので、これから訪問歯科に携わってくれる先生が増えるとうれしいです。


まとめ:訪問歯科はやりがいのある魅力的な仕事

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記事のポイントをまとめておきます。


・訪問歯科の仕事内容は主に3つ


・①歯科治療②書類記入③患者さんや家族への連絡


・専門外、技術的な不安は今あるスキルでカバーできる


・コミュニケーションはわりと重要


・働くときは事前に契約を確認する


こんな感じです。


高齢化が進んでいることで訪問歯科は需要がどんどん増えてきています。


まずは一度経験しておいても損はないと思います


外来と同じで診療方法に正解はないので、試行錯誤しつつ改善していきましょう。


今回は以上です。

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