訪問歯科を利用するための「訪問理由」を解説します【根拠は必須】
訪問歯科 を利用するための訪問理由を知りたい人へ。
・訪問歯科を依頼したい。どんな理由なら利用できるだろう
・病名や症状の具体的な例をみてみたいな
・訪問理由は歯の治療に影響するのかな
本記事ではこういった疑問にこたえます。
■ 本記事の内容
この記事を書いている私は認知症や高齢者の方の治療を専門にする歯医者です。
毎日、患者さんの自宅や老人ホームのような介護施設に訪問しています。
Twitterで情報発信しています。記事の信頼性担保につながれば嬉しいです。
持病を隠して歯の治療をうける患者さんがたまにいるけれど、頼む…秘めずに共有して。
— しろたぬ@歯の人☘お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) 2020年9月27日
血が止まらないこともあるし、意識を失うこともあるし、抜歯と相性の悪い薬もある。治療する前に持病を伝えることはメリットしかないので、お願いします。あと歯医者側としても、感染がめちゃくちゃ怖いんだよぉ…
『持病を隠して歯の治療をうける患者さんがたまにいるけれど、頼む…秘めずに共有して。血が止まらないこともあるし、意識を失うこともあるし、抜歯と相性の悪い薬もある。治療する前に持病を伝えることはメリットしかないので、お願いします。あと歯医者側としても、感染がめちゃくちゃ怖いんだよぉ…』
訪問歯科を利用するための「訪問理由」を解説します【根拠は必須】
訪問歯科は「自力では通院が困難な人」が対象の医療サービスです。
>>参考:「訪問歯科の対象者」をわかりやすく解説します【利用条件はゆるめ】
利用する際には、「自力での通院が困難な理由」を歯医者に伝えなければなりません。
「病名」「症状」「状態」このどれかに当てはまると、訪問歯科を利用することが可能です。
それぞれ説明していきます。
訪問歯科を利用するための訪問理由【病名】
訪問歯科を利用できる病名は下記の通り。
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【病名】
・脳出血
・多機能不全
・認知症
・パーキンソン病
・重度糖尿病
・筋萎縮症
・脊髄損傷
・脊椎圧迫骨折
・胸椎圧迫骨折
・変形性腰椎症
脳出血のように障害の残るもの、認知症などによる意思疎通が難しいもの、骨や腱の損傷により物理的な歩行が難しいもの。
このすべてが、訪問歯科の対象です。
これらは一例なので、これに準じていれば訪問歯科の利用する理由になります。
訪問歯科を利用するための訪問理由【症状】
訪問歯科を利用できる「症状」は下記の通り。
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【症状】
・半身麻痺
・機能全廃
・全盲
・神経障害
・全身体力低下
・認知機能低下
・見当識障害
・判断力低下
・記憶障害
病気により生じている症状により、通院の難しい場合は、訪問歯科を利用する理由になります。
訪問歯科を利用するための訪問理由【状態】
訪問歯科は「状態」によっても利用する理由として成り立ちます。
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【状態】
・車椅子
・単独歩行不能
・外出不能
・透析中
・主治医から外出不許可
このように病気があって通院が困難だという状況が説明できれば、訪問歯科は利用することができます。
また、どうしても通院の必要な処置があり、その時だけ受けたという経験がある方でも大丈夫です。
※誰かの助けがなければ外出できない人はすべて利用できます。
「訪問理由」は治療に影響する【とくに訪問歯科】
結論、訪問理由にあてはまる病気は、歯の治療にとても影響します。
安全な治療
安全な治療をおこなうために、持病や全身状態を知ることで必要不可欠です。
病気によっては出血しやすかったり、感染を起こしやすいものもあります。
薬によって血が止まりにくかったり、そもそも歯を抜くのと相性の悪い薬もあります。
そのため病名や状態を申告していないと、安全が確立されていない中で治療が進む可能性があります。
考えただけでも恐ろしいことです。
医療や介護間の連携
他の医療や介護サービスとの連携においても病気の状態は必須です。
訪問歯科を必要とする人は受けているサービスが訪問歯科だけではありません。
そのため他のサービスとの情報共有はとても大切で、 全ての職種が連携して治療にあたることになります。
訪問看護、訪問マッサージ、リハビリ、訪問入浴において、状況を把握しつつと治療を進めると効果的です。
変化に気づく
体調、病状は変化します。
治療の計画は病状を見極めつつ、判断します。
良くも悪くも変化が起こった時に、原因を確かめ、新たな治療目標を設定するためにも現在の病状はとても必要な情報です。
訪問歯科の訪問理由はすべて共有しましょう
今回の記事をまとめます。
よく歯医者から持病や全身状態を聞かれた時に、これらを全て言わない人もいます。
それははっきりいって損です。
特に訪問歯科を受けるような介護の必要としている人は、 何かしらの病気を持っています
全て伝えることで治療の効果が大幅に向上します。
病状に変化があった場合も都度、情報を共有しましょう。
安全かつ的確な治療ができます!
さいごに今記事で紹介した「訪問歯科を利用するための訪問理由」をまとめておきます。
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【病名】
・脳出血
・多機能不全
・認知症
・パーキンソン病
・筋萎縮症
・脊髄損傷
・脊椎圧迫骨折
・胸椎圧迫骨折
・変形性腰椎症
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【症状】
・半身麻痺
・機能全廃
・全盲
・神経障害
・全身体力低下
・認知不能
・見当識障害
・判断力低下
・記憶障害
✔︎ 訪問歯科を利用するための訪問理由【状態】
・車椅子
・単独歩行不能
・外出不能
・透析中
・主治医から外出不許可