【注意点あり】訪問歯科診療をうけるときに準備する物【7つある】
訪問歯科診療をうけるときに準備する物を知りたい方へ。
・自宅で訪問歯科をうけるとき、何を準備すればよいのだろう
・注意点があれば教えてほしいな
本記事ではこういった疑問にこたえます。
■ 本記事の内容
この記事を書いている私は認知症や高齢者の方の治療を専門にする歯医者です。
毎日、患者さんの自宅や老人ホームに訪問しています。
Twitterで情報発信しています。記事の信頼性担保につながれば嬉しいです。
気まずい…。今日、老人ホームの認知症フロアにあるエレベーターに杖をついた白髪老紳士がのりこもうとしていて、介護スタッフも誰も気づいてないからヤバいと思って咄嗟に「待ってー!!乗ったらダメですー!!」と慌てて駆けつけて開ボタン連打したら、入居者(100)の息子さんだった…。すみません…
— しろたぬ@歯の人☘お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) 2020年10月3日
『気まずい…。今日、老人ホームの認知症フロアにあるエレベーターに杖をついた白髪老紳士がのりこもうとしていて、介護スタッフも誰も気づいてないからヤバいと思って咄嗟に「待ってー!!乗ったらダメですー!!」と慌てて駆けつけて開ボタン連打したら、入居者(100)の息子さんだった…。すみません…』
訪問歯科をうけるときに準備する物【7つ】
準備するものは以下の通りです。
②:お薬手帳
③:現在の病気、過去の病気の情報
④:かかりつけ医、ケアマネージャーの情報
⑤:ガーグルやコップなど本人の落ち着くもの
⑥:印鑑
⑦:診療場所
基本的に保険証関係と、身体の情報のわかるものがあると診療はスムーズに進みます。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ①:「医療保険証」「介護保険証」「介護保険負担割合証」「身体障害者受給者証」この中で持っているものすべて
最初が一番面倒です。
訪問歯科診療では医療保険と介護保険が利用できます。
そのために「医療保険証」「介護保険証」「介護保険負担割合証」「身体障害者受給者証」が必要です。
医療保険にせよ介護保険にせよ、資格があれば提示しましょう。
種類が多いですが、一度提示すれば、次の更新や変更まで有効です。
生活保護の場合も診療を受けることができます。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ②:おくすり手帳
おくすり手帳も事前に提示しましょう。
服用している薬から持病を知ることができるだけでなく、薬によって歯科治療内容が変わることがあります。
例えば骨粗鬆症の薬を飲んでいる人、血がサラサラになる薬を飲んでいる人は抜歯と相性が悪いです。
糖尿病は感染に注意する必要があります。
このように歯科治療が全身に影響を及ぼす可能性があるので、おくすり手帳はしっかりしましょう。
おくすり手帳がない場合は、服用している薬を直接見せるのでもかまいません。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ③:現在の病気、過去の病気の情報
「現在の病気」と「過去の病気」をそれぞれ伝えるようにしましょう。
現在の病気は歯科治療をする上で必要な情報です。
全身の管理をしつつ治療に臨むことができるからです。
過去の病気も知ることで、 過去の病気と現在の病気の関連性を知ることができます。
また過去の病気は、今の病気が重症化するリスクを検討することができます。
例えば、持病がない人が肺炎になるのと、過去に気管支炎を患った人が入りになるのではリスクが異なります。
そのため「現在の病気」「過去の病気」は確実に伝えるようにしましょう。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ④:かかりつけ医、ケアマネージャーの情報
かかりつけ医、ケアマネージャーのような医療や介護に関わる人の情報は必要です。
歯科としても、他の医療や介護の業種と連携する必要があります。
医療機関名や担当医、事業所名やケアマネージャーの名前は伝えておくようにしましょう。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ⑤:ガーグルやコップなど本人の落ち着くもの
基本、診療に関しては何も準備する必要がありません。
ただ本人が落ち着く道具として、いつも使うコップやガーグルベースンを準備しておいてもよいでしょう。
訪問歯科診療を受けりということは、他人が自分の部屋に上がり込むということです。
少なからず緊張を伴います。
そのため今まで自分が使っていた道具や環境を少しでも取り入れることで、心を落ち着かすことができます。
訪問歯科をうけるとき準備する物 ⑥:印鑑
印鑑が必要になることがあります。
書類記入や契約で捺印が必要だからです。
例えば初めての訪問歯科診療をうけるときの申込書や同意書はハンコの可能性が高くなります。
また合わせて、診療費の支払いが口座引き落としの場合は通帳番号も必要なことがあります(このときは事前に必ず告知があります)
訪問歯科をうけるとき準備する物 ⑦:診療場所・診療スペース
これは準備する「もの」ではないですが、 診療場所は準備するようにしてください。
訪問歯科診療は自宅や老人ホームなど部屋でおこなうため、その場所を用意する必要があります。
寝室、リビング、応接室などどこでも構いません。
広さは一畳あれば大丈夫ですが、スペースがある方が診療はしやすいです。
ラクな体勢で受けることができるので、 少しでも落ち着く場所や状態が安定する場所を選んでください。
以上が訪問歯科診療を受けるときにに準備するものです。
訪問歯科診療をうける際の注意点【準備とともに】
続いて、いくつか注意点をあげていきます。
・水とコンセントは必要
・駐車スペースの確保
・同日に訪問看護があるときは時間をずらす
・老人ホームの場合は介護スタッフにお任せもできる
・情報はすべて提示する
上記の通りです。
保険証の期限切れに注意
保険証の期限が切れていないか確認してください。
医療保険や介護保険など、書類はいろいろあるので、つい期限がきれたものを提示してしまいます。
申請中のときはその旨を伝えれば丈夫です。
水とコンセントは必要
訪問歯科診療では水とコンセントが必要です。
水はうがいだけでなく、歯を削るときにも使用します。
電源は削る道具を動かす際に必要です。
近くに水場とコンセントがある環境だと診療がスムーズに進みます。
駐車スペースの確保
訪問歯科診療をする歯医者、歯科衛生士は車に乗ってやってきます。
そのため駐車スペースが必要です。
老人ホームで訪問歯科診療するは駐車場があることがほとんどですが、在宅の場合は駐車場が分かりにくかったりします。
駐車場がないときには近くのコインパーキングでも大丈夫です。
同日に訪問看護があるときは時間をずらす
当日に訪問看護を予定しているときは、時間をずらすようにしましょう。
時間がかぶってしまうとお互いの作業に支障が出ます。
そして、保険の決まり上同一時刻におこなうことができません。
訪問看護以外にも訪問入浴や訪問マッサージとはがかぶらないように時間を調整しましょう。
老人ホームの場合は介護スタッフがメインで対応する
老人ホームで訪問歯科診療を受ける場合は介護スタッフが担当することが多いです。
お風呂、レクレーションなどの時間を調整しつつ、診療を受けることになります。
後日、診療内容は介護スタッフやケアマネージャーに確認することができます。
情報はすべて教えて
持病や過去の病気など、医療や介護に関わる情報はすべて伝えるようにしましょう。
これは安全に歯科治療を進めるために絶対に必要なことです。
まれに情報を変えて教えないという方もいますが、歯科治療と相性の悪い薬や病気があります。
持病を隠して歯の治療をうける患者さんがたまにいるけれど、頼む…秘めずに共有して。
— しろたぬ@歯の人☘お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) 2020年9月27日
血が止まらないこともあるし、意識を失うこともあるし、抜歯と相性の悪い薬もある。治療する前に持病を伝えることはメリットしかないので、お願いします。あと歯医者側としても、感染がめちゃくちゃ怖いんだよぉ…
『持病を隠して歯の治療をうける患者さんがたまにいるけれど、頼む…秘めずに共有して。血が止まらないこともあるし、意識を失うこともあるし、抜歯と相性の悪い薬もある。
治療する前に持病を伝えることはメリットしかないので、お願いします。あと歯医者側としても、感染がめちゃくちゃ怖いんだよぉ…』
安全に診療を進めるため、すべての情報を公開するようにしてください。
まとめ:準備するものは事前に告知がある
今回の記事をまとめます。
✔︎ 訪問歯科診療をうけるときに準備する物
②:お薬手帳
③:現在の病気、過去の病気の情報
④:かかりつけ医、ケアマネージャーの情報
⑤:ガーグルやコップなど本人の落ち着くもの
⑥:印鑑
⑦:診療場所
この7つが訪問歯科診療を受けるときに準備するものです。
訪問歯科診療を受けるときに準備するものは、事前に訪問歯科診療を受ける病院から提示されることがほとんどです。
もし提示されたものに含まれていなくても、準備しておくと間違いないです。
最初少しだけ手間に感じるかもしれませんが、基本的には情報を提出すれば、あとは診療を受けるだけです。
安心して訪問歯科診療を受ける環境を整えてください。
今回は以上です!
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