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【これからニーズあり】訪問歯科の必要性について【わりと重要です】

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訪問歯科の必要性を知りたい方へ。



・訪問歯科の「必要性」ってなんだろう...


・訪問歯科診療の重要さを具体的に知りたい


・実際のニーズはどのくらいあるのかな



本記事ではこういった疑問にこたえます。


本記事の内容


この記事を書いている私は、認知症や高齢者の方の治療を専門する歯医者です。


毎日、患者さんの自宅や老人ホームに訪問しつつ、大学で講義をしています。


Twitterで情報発信していますので、記事の信頼性担保につながると嬉しいです。


1分ほどで読み終わります。


『ちょっと勘違いしやすいことなんですけど、普段むせていない高齢者でも誤嚥性肺炎になります。これはのどの感覚が低下していると、ムセや咳き込みが起こりにくく、誤嚥に気づかないからです。睡眠中に自分の唾液で誤嚥することもある。ムセてないから大丈夫…と思う人がいるけれど、危ない認識です』




【これからニーズあり】訪問歯科の必要性【わりと重要】

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訪問歯科の必要性、をひとことで言うと下記の通りです。



・QOLの向上


QOLとは「 Quality of Life 」つまり「生活の質」のことです。


自分らしく納得のいく生活の質の維持を目指す、という考え方です。


身体的だけでなく精神的、社会的、経済的、すべて含まれます。


訪問歯科の必要性は患者さんひとりひとりの「QOLの向上」です。


訪問歯科とは


かんたんに、訪問歯科とは何かについて紹介しておきます。


訪問歯科とは「身体的、精神的な理由で歯医者に通院が困難な人のために、自宅や施設にいながら歯科診療が受けられる医療サービス」です。


歯医者や歯科衛生士が、自宅や介護施設に直接訪問して、治療します。


高齢化社会を迎えるにあたり、国が促進している制度のひとつでもあります。


>>参考:【訪問歯科とは..?】訪問歯科診療とは何者なのかを解説します【聞き慣れない】


訪問歯科は患者さんのQOL向上ために必要


繰り返しになりますが、訪問歯科は患者さんの「QOL向上」のために必要です。


なぜなら、口の中を清潔に保ち、機能を維持することは、生きる力につながるからです。


訪問歯科の対象となる患者さんの多くは、何かしらの持病を抱えています。


笑ったり、美味しいものを食べたり、会話を楽しむ、ということは人生の大きな喜びです。


なにより「食べる」という言葉は命に直結します。


これらの行為ができなると、「QOL=生活の質」はあきらかに低下します。


通院の難しい患者さんに対して歯や口の治療を施すということは、楽しみだけでなく、「命を守る」という意味でも重要なことです。


訪問歯科のニーズ


訪問歯科の対象となる患者さんは日本に約700万人もいます。


これは2020年で要介護認定を受けている(介護が必要だと認定されている人)の数です。


高齢で身体が不自由、認知症が進んだ、寝たきり、精神的な疾患を抱えている...歯医者に通院が難しい人たちがたくさんいます。


歯科の現場だけでなく、医療や介護の現場からも訪問歯科へのニーズは急激に増えています。


75歳をこえると歯科の受診率は激減する


歯医者への受診率は75歳を超えると急激に低下します。


これは今まで歯科の受診は歯医者に行くのが当然で、訪問で受診できる、という認識はほとんどないからです。


そのため訪問歯科は通院の難しい75歳以上の患者さんをカバーできる分野として、必要とされています。


訪問歯科が必要な根拠:QOLの向上【ニーズある人へ届け】

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訪問歯科でQOLが向上する根拠を紹介します。


✔︎ 訪問歯科によるQOL向上の根拠

・歯の治療

・口腔ケア

・機能訓練、リハビリ


歯の治療


当たり前ですが、訪問歯科診療では「歯の治療」を受けることができます。


そして、歯の治療をおこなうことで QOL は向上します。


歯を治すことは噛むこと、笑うこと、話すこと、これらすべてにつながるからです。


虫歯を治す、歯周病を治す、入れ歯を作る。


痛みを取り除き、噛み合わせを作ることで QOL の向上に大きく貢献できます。


訪問歯科診療では外来の歯科医院と同じ治療をすることができます。


>>参考:【ほぼできる】訪問歯科の治療内容を解説します【症状もわかりやすく】


口腔ケア


口腔ケアで口の中の清潔を維持することは、 QOL の向上につながります。


口の中をきれいにすることで虫歯や歯周病を防ぐことができ、歯がなくなるのを防止できるからです。


歯は「磨いている」と「磨けている」では大きく異なります。


歯科医師や歯科衛生士からブラッシング指導を受けることで、歯の寿命を延ばすことができます。


口腔ケアは歯科領域だけでなく、介護や看護の現場でも重要視されるようになってきています。


機能訓練・リハビリ


口の中の機能を訓練することで QOL が向上します。


訪問歯科では治療や口腔ケアだけでなく機能訓練、リハビリをおこないます。


口の周りの機能を維持するために、舌や唇口周り、喉、つばのマッサージ、嚥下(飲み込み)のトレーニングをおこないます。


これにより「話す」「食べる」「笑う」といった生きるために必要な動作の向上維持を目指します。


誤嚥性肺炎の防止


結果として、適切な口腔ケアと機能訓練をおこなうことで誤嚥性肺を予防する効果があります。


誤嚥性肺炎は日本人の死因上位の疾患です。


口の中が汚れや唾が肺に入ることによりそこで炎症を起こします。


そのため口の中を清潔にして機能を維持することで、誤嚥性肺炎を防止することが期待できます。


これから訪問歯科診療の必要性は高まる

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今回の記事をまとめます。



・訪問歯科の必要性は『 QOLの向上 』


・歯の治療、口腔ケア、機能訓練、リハビリでQOLは向上する


・訪問歯科を受診することで、誤嚥性肺炎を予防し、命を守る


・歯科だけでなく、医療や介護の現場でも訪問歯科のニーズは増えている



これから、超高齢化社会を迎えます。


そのため、訪問歯科の必要性が高まってきます。


自分の身内、周りの人、もし歯医者に通院できずに困っている人がいたらぜひ訪問歯科の存在を教えてあげてほしいです。


現在、訪問歯科診療に対応する歯科医院は全体の18%ほどです。


まだまだ、これからの分野ですが、間違いなく供給も増えてきます。


>>参考:【見つけたい】訪問歯科の探し方【5つある / 選ぶ基準も解説します】


歯の健康は、毎日の歯ブラシが基本です。


歯医者で磨き方を教わり、毎日実践する事が、歯の寿命そして健康寿命をのばすことになります。


歯医者がおすすめする歯ブラシ、歯磨き粉、洗口剤を載せておくので、ぜひ試してみてください。


✔︎ 【歯医者がオススメ 歯磨きの効果を激増させるグッズ】

歯磨き粉

歯磨き粉は殺菌作用がいのち。歯科専用のものが一番効果がたかいです。粉といってもジェル状で、歯医者でも売っています。

ウェルテック ジェルコートF 90g 歯科専用

>>参考:比較あり:歯医者がおすすめの歯磨き粉 5選【目的別ランキング】


洗口液

洗口液で仕上げをするのも効果的。歯科専用のものを使いましょう

ウェルテック コンクールF 歯科専用

>>参考:比較あり:歯医者がおすすめする洗口液 3選【あなたに合った選び方】


※ 歯磨き粉と洗口液はまとめて購入するとお得です。

ウエルテック ジェルコートF 90g / コンクールF 100ml セット 歯科用 医薬部外品



毎日の歯磨きで健康をまもりつつ、早めにかかりつけの歯医者さんを見つけましょう。


スムーズな受診環境を整えるのは大事です。


今回は以上です。






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