いじめをうけて孤立している歯科衛生士さんへ【脱・悪口、脱・お局】
いじめを受けている歯科衛生士さんへ
・職場でいじめをうけている。どう対処したらよいのかな
・孤立しているし、悪口や陰口も言われてつらい...
・もし解決できないときはどうしたらよいだろう
本記事ではこういった疑問にこたえます。
■ 本記事の内容
この記事を書いているボクは主に高齢者や障がい者の治療する歯科医師です。友人と共同でクリニック経営するなかで、これまで50以上の医療機関、介護施設と関わってきました。
そのため100人以上の歯科衛生士さんとお仕事してきまして、たくさんの入局と退職を身近でみてきました。
普段はTwitterで情報発信しています。記事の信頼性の担保につながれば、嬉しいです。
8020運動(80歳で20本の歯を残す)が推進されたのは30年前。今からの課題は「歯は残した。これからどうする?」だと思う。
— しろたぬ@モグモグごっくん (@shirotanu_dds) 2020年11月25日
30年の時を経て人の寿命は延び、認知症は急増した。結果として介護現場では懸命に残した歯が誤飲、感染、自傷の原因になることも。"未来を見据えた"早めの抜歯は決して悪ではない
『8020運動(80歳で20本の歯を残す)が推進されたのは30年前。今からの課題は「歯は残した。これからどうする?」だと思う。
30年の時を経て人の寿命は延び、認知症は急増した。結果として介護現場では懸命に残した歯が誤飲、感染、自傷の原因になることも。"未来を見据えた"早めの抜歯は決して悪ではない』
いじめをうけて孤立している歯科衛生士がするべき対応【vs 悪口・陰口・お局...】
いじめをうけている場合、次の流れで対応していきましょう。
・状況を把握する
・紙に書き殴る
・相談する
やみくもに対処するよりも、ひとつひとつ紐解くことが解決への近道です。
ここでいう解決とは「いじめる相手にいじめをやめさせること」ではなく、「状況を把握し、あなた自身がこれからどうするかを決断する勇気を持つこと」です。
まずは客観的に物事をみることが大切です。
状況を把握する ①:誰からいじめをうけているか
誰からいじめを受けているかは重要です。
いじめてくる相手によって対応が変わります。
院長がいじめてくる場合は、衛生士や助手同士で文句を言いあうことができます。とはいえ立場上は院長が上なので、 院長の意思を変えない限り、いじめがなくなることはありません。
先輩の衛生士やお局衛生士がいじめてくる場合は、先生よりも近しい立場のため、 一度そのような状況になると関係を回復するのが難しくなります。
ですが院長が味方になっている場合は、改善の余地はあります。 院長すらも敵の場合は、完全に孤立してしまうので円満な解決は難しいです。
✔︎ 何人の職場なのか
ここではスタッフの人数が重要です。
例えば、「院長と自分ともう一人の衛生士」のように3人の場合は、相談する人数も少ないですし不利です。
多数対一人の場合はもっと不利になります。 集団でのいじめや悪口はツラすぎです。
こういう経験をした歯科衛生士さんは町の小さな歯医者さんより、大きな医療法人があっている場合が多いです。
状況を把握する ②:いじめの内容
辛いかもしれませんがいじめられた内容を具体的に把握しつつ、記録しておくのは重要です。
録音、メモアプリ、日記などに残しておきましょう。証拠は「言った言わない」を防ぐことができ、自分を守ることができます。
内容の具体例を挙げておきます。
■ 院長からのいじめ 例
・舌打ちをされる
・消えろ、帰れ!などの暴言
・役立たず、邪魔!どんくさい!などと怒鳴る
■ 同僚・お局衛生士からのいじめ 例
・シフトの希望がすべて通らない
・面倒な仕事を振り分けられる
・こちらのミスだけを責め続ける
・自分のミスじゃないのに押し付けられる
✔︎ いじめる側の心理
いじめっ子は自分に自信のない嫉妬深い人です。
自尊心を取り戻すために、自分より弱そうな人を見つけていじめたり孤立させたり陰口を言ったりして、自分の力を確認します。
それでもあなたが弱いということではありません。いじめる相手が勝手に「弱そうであって欲しい」と祈っているのです。
あなた自身は何も悪いことをしていません。いじめっ子は自分に足りないものをあなたが持っていることに嫉妬しているのです。
心理的な不安や恐れすら抱いている、かわいそうな人なのです。
>>参考:【辞めたい...】職場の人間関係がつらい歯科衛生士さんへ【シンプルな解決法】
状況を把握する ③:いじめをうけて感じている気持ち
とはいえ、いじめを受けて感じている気持ちを忘れないでください。
その気持ちを知っているからこそ人に優しくできます。
悲しい、辛い...このような気持ちを乗り越えて、楽しい!嬉しい!...という気持ちに変えられるのは、いじめを経験したあなただけです。
✔︎ いじめられやすいタイプの人
いじめられやすい人にはタイプがあります。
・周囲に合わせがち
・反抗的
・自己主張が激しすぎる
・容姿がいい
・仕事ができる
繰り返しになりますが、いじめは100%相手が悪いです。
職場でのいじめや悪口、陰口は許されない行為です。ですが、いじめられている原因を探ることによって、自己防衛できる場合があります。
この辺りは、いじめとは一見関係ないのですが草薙龍瞬さんの本がおすすめです。書籍内で「相手に反応しなければ、自分の心は乱れない」という話が出てきますので、今の状況に置き換えましょう。
紙に書きなぐる
ここまで状況が整理できたら、思ったことを「紙に書きなぐる」のはとても有効です。
自分の気持ちを紙に書き出すことで、情報が整理されるだけでなく気持ちも落ち着く効果があります。
いまでも私は、嫌なことがあった時それをひたすら紙に書き出しています。それだけで本当に楽になります。
自分が反省すべき点や、改善すべき点みたいなことのも頭に浮かんできたりします。
その改善案を相手に伝えることで状況が好転することもあります。
紙に書き出すだけど疑問に思う人もいるかもしれませんが、必要なアイテムは紙とペンだけです。すぐに出来る方法で一度試してみてください
✔︎ 注意点は2つ
まずダラダラと書き出すのはやめること。
自分の心が荒んでくるので、時間を決めることが有効です。3分がよいと思います。
もうひとつは、紙に書いた後に、”これからどうするか”を考えて書き出すこと。
そうすると自分の進むべき道が見えてきます。
✔︎ 自分ではどうしようもない場合
ここまで状況を整理すると、「自分ではどうしようもできないこと」にぶつかることがあります。
自分にどうしようもないことがあるというの気づくことは大切で、 「どうしようもないことを、どうにかしよう」とする無駄な時間を省くことができます。
ですので、それはそれでOKです。なにより、ここまで整理できたことは大きな進歩です。
相談する
自分の味方でいてくれる人に相談しましょう。
ここまでは自分で自分を俯瞰してみるような方法でしたが、まわりの客観的な視点を取り入れることも大切です。
友人、家族、恋人。自分を一番さらけだせるる人に話を聞いて、意見を求めましょう。
そんな人がいない場合でも、公的な機関に相談することもできるので、証拠を保存しておくことは大切です。
✔︎ 相談窓口
・女性の人権ホットライン:女性の人権問題に詳しい法務局職員が対応
・法テラス:無料の法律相談、消費者団体の紹介
・みんなの人権110:差別やハラスメントの電話相談
暴力をうけた場合は警察に相談しましょう。(証拠、大事です)
✔︎ いじめ対策は病院の役目
本来、いじめ対策の役目は病院にあります。病院には、そこで働く人が気持ちよく働ける環境を整える責任があるからです。
就業規則を整備したり、パワハラやいじめの相談窓口を設置が必要です。
とはいえ、いち歯科医院がそこまで制度が整っているわけではありません。そのため個人として証拠を取っておくのは重要です。
ここまでで解決できればそれに越したことはありません。ですが、すべて解決できるとは限りません。
解決できなかったときの方法を紹介していきます。
いじめを解決できないとき:逃げ場と心の余裕をつくる
いじめを解決できないときの最終的な着地点は「やめる」一択です。つまり退職です。
今の状態に見切りをつける、ということはとても勇敢な行為です。
>>参考:【脱出しよう】いじめられた歯科衛生士の末路 4選【やめてよかった...】
とはいえ、スムーズに見切りをつける前にやっておくことがあります。
いじめで退職する前に求人サイトをながめる
いじめで退職する前に、歯科衛生士むけの求人サイトをながめてみてください。
理由は6つあります。
✔︎ いじめをうけて退職する前に求人サイトに登録すべき6つの理由
①: 心身が疲弊すると転職のエネルギーがなくなる
②:人間関係を重要視した転職活動ができる
③:いつでも転職できる!という気持ちは心を楽にする
④:待遇を比較することで、自分の価値を知ることができる
⑤:知り合いの紹介での転職よりも気がラク
⑥:歯科衛生士むけの求人サイトは無料で利用できる
上記の通りです。
いじめをうけた歯科衛生士さんが活用すべき転職サイト
歯科衛生士向けの転職サイトは山ほどあります。その中で、おすすめはファーストナビとジョブメドレーです。
病院内部のくわしい情報を教えてくれたり、細かい検索ができるからです。
詳しくは人間関係に疲れた歯科衛生士が活用すべき転職サイト 2選【脱ストレス】を参考にしてください。
✔︎ 求人サイトは登録して利用する
求人サイトは登録して利用することで、有利に転職することができます。
自分の希望条件にあった新着求人だけをメールで受け取れたり、非公開求人を閲覧できる機能を利用できるからです。いまは内部情報の提供をウリにしている求人サイトもあります。
登録なんて面倒...という人も多いですが、無料&匿名で使えますし、いちいちサイトをみにいく手間がなくなります。
なにより最終的には登録が必要になるので、はじめから使い倒した方が有益です。登録していない人が少ないからこそ、有利になりますよね。
✔︎ いじめで孤立している歯科衛生士さんにおすすめの求人サイト
※ 更新情報 (2021年3月7日):転職するとお祝い金がもらえます
ジョブメドレーで転職するとお祝い金がもらえます。地域差がありますが、5,000円から20,000円が相場です。手数料無料 & 匿名でOKなので、とりあえず登録だけしておくのが良いかなと思います。
>> ジョブメドレーの無料登録はこちら
ふたつも利用するのは面倒...という人はジョブメドレーに登録するだけでも良いかと。
在籍期間が短くても心配する必要はなし
1ヶ月や2ヶ月で転職をすることになっても心配なしです。1週間でも問題ありません。
歯科衛生士にとって転職はもう当たり前の時代です。事実、歯科衛生士の7割が転職を経験しています。その多くは人間関係です。
>>参考:【転職が多い..】転職をくり返す歯科衛生士が理想の職場をみつける方法
すぐに転職するなんて印象が悪いのでは....と思う人がいますが関係ありません。
通勤時間が合わない、休みや時間が合わないなど理由はいくらでもあります。
細かいことを気にするより、自分の心を守ることを最優先にしましょう。
緊急性があるなら退職代行【今すぐやめたい】
そのような悠長なこと言ってられない...という緊急性を感じる場合は今すぐにやめましょう。
あなたの心と体の健康が一番大切です。
夜も寝れない、 夢に出てくる、 通勤中で冷や汗が出る、このような場合は一刻も早く逃げた方が良いです。
だけど...退職にはまわりに迷惑がかかるし、何より直接伝えるのがツラい...という人もいると思います。
そんな人は退職代行サービスを利用してください。退職のすべてお任せできますし、対面せずに退職できます。
30,000円ほどかかりますが、心を病んで通院するよりは、はるかに節約できるはずです。
✔︎ 退職代行ってどんなサービス?おすすめはあるの?
退職代行サービスは世の中に山ほどあります。
おすすめの退職代行の選び方は【歯科衛生士向け】退職代行サービスの選び方+おすすめ3選【確実に退職したい】を参考にしてください。
その中でも「わたしNEXT」という会社がオススメなのですが、詳しくは【女性向け退職代行】”わたしNEXT”を徹底レビュー【感想・デメリットあり】で解説しているので、セットでご覧ください。
あなたは価値のある歯科衛生士です【脱いじめ・陰口・お局】
今回の記事をまとめます。
日本に歯医者は7万件もあります。 今勤めている歯医者があなたにとってベストな歯医者ではないはずです。
いじめがあることが当たり前で、そこで対策してくれないような病院ならやめるべきです。
たったひとつの病院で自分を否定する必要はまったくありません。いまより良い職場はたくさんあります。
何事もそうですが、まずは動いてみないと何も変わりません。
うごくタイミングはいつか?と言われれば、今すぐの行動が一番正解です。
よくある話で「もうちょっと状況がひどくなってから考える...」という人がいますが、その時に余裕を持って冷静に考えられるかというと...心理的に微妙だと思います。
転職サイトは1度登録してしまえば、後はメールを確認しつつ興味のある求人に応募するだけです。
登録は1分で終わりますので、是非この機会に行動してみましょう。
あなたの心と身体が一番です。何よりも自分を大切にしてください。
今回は以上です。
✔︎ 記事で紹介した歯科衛生士むけ求人サイト リスト
✔︎ 歯科衛生士むけ おすすめ求人サイトの比較
・人間関係に疲れた歯科衛生士が活用すべき転職サイト 2選【脱ストレス】
✔︎ 【緊急性あり すぐに退職したい!】
・【歯科衛生士向け】退職代行サービスの選び方+おすすめ3選【確実に退職したい】
✔︎ いじめられた衛生士の末路
・【脱出しよう】いじめられた歯科衛生士の末路 4選【やめてよかった...】