歯科医院に就職したけど1ヶ月で辞めたい【歯科衛生士の進むべき道】
就職した歯科医院を1ヶ月で辞めたい...と思っている歯科衛生士さんへ。
・就職して1ヶ月の歯科衛生士だけど、いまの歯科医院を辞めたい
・1ヶ月で退職する歯科衛生士ってどのくらいいるのだろう
・辞めるべきか、続けるべきか...悩む...
本記事ではこういった疑問にこたえます。
■ 本記事の内容
この記事を書いている私は歯科医師です。 高齢者歯科を専門にしていて、複数の病院と関わっています。
今まで100人以上の歯科衛生士さんとお仕事してきまして、たくさんの転職と退職を間近でみてきました。
この経験から語ります。普段は Twitter で医療と介護の情報を発信しています。 記事の信頼性担保になると嬉しいです。
1分ほどで読み終わるかと。
介護を必要とする人への口腔ケアでは、口があかない口の中が乾燥している…などで汚れをうまく取り除けないことがあります。そんなときは歯科を依頼して歯科衛生士の手技を観察するのは一考に値します。こうやってやるのか!こんなにとれるんだ!…を体験できる可能性あり。方法を伝授してくれることも
— しろたぬ@歯の人☘️お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) February 26, 2021
『介護を必要とする人への口腔ケアでは、口があかない口の中が乾燥している…などで汚れをうまく取り除けないことがあります。そんなときは歯科を依頼して歯科衛生士の手技を観察するのは一考に値します。こうやってやるのか!こんなにとれるんだ!…を体験できる可能性あり。方法を伝授してくれることも』
1ヶ月で仕事を辞めた歯科衛生士はわりと多い
まず就職してから一ヶ月で退職してしまう歯科衛生士とはどのくらいいるのでしょうか。
結論は以下の通りです。
・新卒の歯科衛生士の場合、3ヶ月で30%が退職する
・そのうち1ヶ月で辞めるのが75%
新卒の歯科衛生士の場合、上記のように言われています。
新しいところに勤める...という意味では、どの年齢でも大幅に差はないと考えられます。
歯科衛生士の退職はもはや当たり前
歯科衛生士の退職はもはや当たり前です。
歯科衛生士の求人は山ほどあり、環境が悪い病院からすぐに移ることができるからです。
歯科衛生士の有効求人倍率は20倍で、 これはつまり一人の歯科衛生士を20もの歯科医院が奪い合っている状況です。
つまり歯科医院は歯科衛生士を探すのに必死です。
一方で、毎年6,000〜7,000人の歯科衛生士が誕生しますが、平均2,000人の歯科衛生士が退職しています。
さらに、ひとつの歯科医院で10年間働き続ける歯科衛生士は5%もいませんので、歯科衛生士の退職と転職は当たり前の選択肢になりつつあります。
就職して1ヶ月の歯科衛生士が歯科医院を辞めたい理由 5つ
就職して1ヶ月の歯科衛生士の「辞めたい理由」は以下の5つです。
・先生と合わない
・スタッフと合わない
・当初の条件が違う
・仕事の量
・衛生観念がちがう
先生と合わない
1ヶ月も経つと先生と合う合わないがなんとなくわかってきます。
1日8時間、週に5日として、すでに150時間以上も狭い空間で関わっているからです。
治療のスタンスが合わないというよりは、人間的な違和感の方がやめたい気持ちにつながります。
当院の理念なんかとズレている場合も疑心暗鬼になりますね。
スタッフと合わない
スタッフと合わない、ということは辞めたくなる大きな原因です。
常に顔を合わせているスタッフとの不仲は、ものすごいストレスになります。
同僚の歯科衛生士、お局化した先輩歯科衛生士、 昔からいる歯科助手さんなど、色々なパターンが考えられます。
女性の職場特有の空気が耐えられない、という歯科衛生士さんもいました。
当初の条件と違う
働いて1ヶ月もたつと、自分の労働状況がわかってきます。
その時に入る前の条件とかけ離れている場合、不信感からやめたくなります。
働いてみてはじめて、条件の違いを感じることができます。
・昼ご飯が取れない
・残業代が出ない
このように給料や勤務時間での条件での相違は辞めたくなる理由になります。
仕事の量
自分のイメージしていた仕事内容と違うと退職を考える歯科衛生士もいます。
これは仕事が多すぎる場合と少なすぎる場合どちらも考えられます。
✔︎ 仕事が多すぎる
一人ではとてもまかないきれない仕事量を与えられると、心身ともにストレスを感じることになります。
誰も手伝ってくれない...といった追い打ちがかかるとやめたくなります。
✔︎ 仕事が少ない
逆に仕事が少なすぎても不満になります。やりがいの無さはモチベーションが下がります。
もう少しがガツガツ仕事したい、もっとやらせて欲しいと言った向上心のある歯科衛生士とっては悶々とした1月だったかもしれません。
衛生観念が違う
衛生観念は重要です。なぜなら歯科治療はまず衛生的であることが基本中の基本だからです。
滅菌が適当だったり、 器具の扱いが雑だったりする病院だと、これでいいのかという葛藤が生まれます。
ここら辺のイメージがないと患者さんに対しても罪悪感が生まれるようになってしまいます。
1か月で辞める基準【続けるか迷う】
1か月で辞めたい...と考えている歯科衛生士さんが辞めるべき基準は2つだけです。
・身体の調子
・心の調子
身体と心に不調が出ているのであれば、辞めるという判断をすべきかもしれません。
1ヶ月であればまだ試用期間という歯科衛生士さんもいると思うので、わりと辞めやすいということは確かです。
人生の分かれ道になりますが、「自分の心と体の健康が一番」ということは忘れないでください。
>>参考:【給料は?退職理由は?】歯科衛生士が試用期間中に辞める方法【前向き】
パワハラ・いじめは即日退職
パワハラやいじめを受けている場合は即日に辞めることを考えましょう。
・人格否定
こういった環境に長くいると、心が壊れてしまいます。壊れた心はなかなか治りません。
早めに脱出してください。
>>参考:いじめをうけて孤立している歯科衛生士さんへ【脱・悪口、脱・お局】
交渉もあり
交渉できるような病院であれば、自分の言いたいことを伝えてみるのもありです。
なぜなら相手が気づいてないこともあるからです。
条件が合わない、仕事量が多すぎる、などは病院側が聞く耳を持ってくれれば改善されることもあります。
そのときは提案型の話し方がオススメです。
「このように思うのですけど、このようにやってみてもよろしいですか?」「こういう状況なのですが、確認してもらってもよいですか?」
あくまで、病院のため...というスタンスの聞き方は相手の気も悪くしにくいです。
辞めるべきではないパターン
やめるべきではないパターンも紹介しておきます。
・ステップアップが見込める
・人間関係が良好
これらは身体と心が元気、という大前提です。
■ ステップアップが見込める
自分自身へのメリットが大きければ一度様子を見ても良いかもしれません。
資格を目指している専門医がいて勉強できる、セミナーがうけられる...
こういった条件に大きなメリットを感じているのであれば無理をしない程度に様子を見てみましょう。
■ 人間関係が良好
人間関係が良好の場合は様子を見ても良いかもしれません。
何が原因で辞めたいかを考え、交渉の余地があるからです。
試用期間のあとにどうなるか...も重要です。
とはいえ、どちらにせよ様子を見る期間は決めた方が良いです。ここが変わらなかったらやめよう、とだらだらしない ことが大切です。
1ヶ月で仕事を辞めたい歯科衛生士にとって一番大切なもの
以上、1ヶ月で仕事を辞めたい歯科衛生士さんへの進むべき指標について紹介しました。
繰り返しになりますが一番大切なのは自分の心と身体の健康です。心と身体が健康であれば、いつでも働くことが出来ます。
事実、うつ病になって長い間働けなかった歯科衛生士さんもいます。
まず、続けるのかやめるのか。そして、その理由は何なのか...をしっかり自分自身に問いかけてみてください。
どちらかを決めたら、行動に移してみましょう。
考えることは大切ですが、行動することはもっと大切です。
時間有限は有限ですよ。今回は以上です。
>>参考:【給料は?退職理由は?】歯科衛生士が試用期間中に辞める方法【前向き】
>>参考:【給料が安い】歯科衛生士の年収・月収をあげる方法4選【勝ち組をめざす】
>>参考: 就職して3ヶ月だけど辞めたい!歯科衛生士の分かれ道【心を守る】
>>参考:新卒なのに仕事をやめた。そんな歯科衛生士が使うべき求人サイト2選