歯ぐきの出血やにおいは要注意。介護の必要な人のための対策。
あれ?口の匂いがする。
歯茎が腫れてるような感じがする。
歯ブラシに血がついてくる。
このような症状に気づいたことはありませんか?
もしかしたら歯周病を患っているかもしれません。
自分で食べることができて自分で歩くことができる人は、このような症状を患っても歯科医院に行けば歯周病の治療を受けることができます。
けれどもなかなか自分で自分の口の匂いに気がつくことは難しく、腫れや出血にしても放置してしまうことも多いと思います。
体が不自由で歯科医院に通院できない人は、歯磨きも疎かになることが多く、歯周病を患いやすい環境に置かれています。
けれども周りのご家族が匂いを感じたり、腫れていたり出血している歯ぐきに気づいてあげることがあります。
寝たきりや体の不自由な人にこのような症状が見られるようになったとき、どうしたらいいでしょうか。
日本では300万人の人が患っていると言われる歯周病。
六十歳を超えると約9割の人が歯周病だと言われています。
歯槽膿漏と言う呼び方がしっくりくるひともいると思います。
歯周病の解説は色々なサイトがあるので詳しくは書きません。
http://www.jacp.net/perio/about/
簡単に言うと
歯ぐきから血が出る
歯ぐきから膿が出る
口から匂いがする
歯ぐきが下がる(歯が長く見える)
歯がグラグラする
このような症状はすべて歯周病の特徴的なものです。
そして最終的には歯が抜けてしまいます。
歯が抜けてしまうということは物を噛む面積が少なくなるということで、つまり食べ物が食べにくくなります。
入れ歯や差し歯で補強したとしても、残っている歯に負担をかけることになり、自分の歯がしっかりしている人と比べ歯の寿命はどんどん短くなっていきます。
予防や進行の防止はとにかく歯磨きが一番です。
1に歯磨き2に歯磨きです。
半年に一度歯科医院で検診を受けるとなお現在の状態がわかり、 どこを磨けばいいかとか、前回との比較でどう変わったかなどを知ることができます。
介護の必要な人の歯周病はどう対策すればよいの?
寝たきりや体の不自由な人の場合、 この歯磨きという当たり前の行動がとても難しいものになっています。
匂いが腫れ出血に気づいたとき、私たちがやってあげられることは何なんでしょうか。
もちろん訪問歯科を依頼するという選択もあります。
専門的に現在の状況を知り治療をするということに関して言えば、とても大切なことですが
歯周病治療は日々の歯磨きがとても重要です。
なので、どのように歯ブラシをしてあげるかが一番大切なことです。
歯磨きのポイント
柔らかい歯ブラシを使う
固い歯ブラシは歯茎を傷つけ、炎症を起こしてしまう可能性があります。
そのためなるべく柔らかい歯ブラシを使いましょう。
市販の歯ブラシではかためふつうやわらかめ、の種類が書いてあることがほとんどです。
とにかく柔らかいものをチョイスしてください。
歯と歯ぐきの境目を磨く
磨く場所は歯と歯ぐきの境目です。
白とピンクの境目です。
ここにばい菌は住み着いていて、痛みがなければどんどん出血させて構いません。
日が経つにつれ出血が少なくなっていきます。
保湿をする
うがいのできる方は、歯磨きの後必ずうがいをしましょう。
うがいのできない方は、保湿シートで口の中をぬぐうか、少しだけ湿らせたスポンジで保湿してあげてください。
歯や歯ぐきに痰が絡んでいる場合も、シートやスポンジを使って取り除いてあげてください。
ばい菌は乾燥すると繁殖しやすいため、潤してあげることがとても大切です。
食事のたびに歯磨きすることが理想です。
難しい方は、夕食の後は磨いてあげてください。
朝起きて口が匂った経験があるかもしれません。
寝ている間はばい菌が繁殖します。
そして定期検診を始めましょう
歯磨きをするようになったら、 歯科検診を受けてみるといいと思います。
歩くことが難しく歯科医院に通院できない場合は訪問歯科という医療サービスもあります。
歯を維持するということは、 食べる味わうという生活の質を保つだけではなく、ご本人の健康寿命を延ばすことにもなります。
当たり前すぎて吐いおろそかになりがちな歯磨きですが、気づいた時が一番症状の軽い時です。
歯の痛みは時に耐え難いこともあり、予防できるなら予防したいですよね。
歯磨き一つで予防できるなら、こんないいことはないと思いませんか?
自分の口もなかなか観察することが少ないですから、自分以外の口の中を観察することはなかなかないと思います。
匂いを感じたり、 見た目で腫れていたり。
まずはそこから注意して見てあげてください。