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介護と医療に関わるすべての人にむけた歯医者のブログ

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600万人に訪問歯科が必要です。どんな人が利用できる?

意外にわからない口の中。

大切なご家族を介護されている皆様、

一つお願いがあるのですが
一度、その大切なご家族の口の中を見てみてあげてください。


腫れていたり、虫歯があったり、出血していたり、
痛みを訴えたり入れ歯が外れていたり。

そのような症状をお持ちでないでしょうか?

口の中の状態は、自分の口でさえ把握することは難しいです。

それが自分以外の口の中の状態となると、意識を向けることは困難ではないでしょうか。

要介護認定を受けている600万人。訪問歯科、必要です。



病気の治療期間が長くなれば長くなるほど、
口の中の状態も悪くなる傾向にあります。


たとえば車椅子を利用しているような自分で歩くことができない方。

または認知症を患い自分の身の回りのことが難しくなっている方。


このような方達は自分で歯を磨いたりうがいすることが難しくなり
気づいたときには口の中のトラブルは増えています。


このような介護を必要とする人たちが適切なサービスを受けるための保険を「介護保険」といいます。

どのような介護がどの程度必要かは個人によって異なります。
そのため「要介護認定」という判定が行われます。

その結果、その人に応じた介護の内容が決まり、保険として使用することができるようになります。

その要介護認定を受けている今600万人を超えています。

http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m17/dl/1711a.pdf
厚生労働省HPより引用


つまり、その600万人のひとたちの「食べる」「話す」「飲む」という
日常生活の基本的な行為が脅かされています。



訪問歯科の対象となる人とは?

では、どんな人が訪問歯科を依頼できるのでしょうか。

それは
訪問歯科診療の対象者は自宅や施設病院などで療養中の方で
疾病のためにに通院が困難な方
、です。


どんな人が頼めるか、と聞かれたらこれだけです。


具体的には

体に障害がある方。
車椅子を利用している方。
足腰が悪く歩行困難な方。
脳梗塞や心筋梗塞を患った方。
リウマチ、パーキンソン病の方。
うつ病などで療養中の方。
認知症の方。
リハビリ中の方。
寝たきりの方。


一人で歯科医院へ通院することが難しい人は「全て」対象となります。


そしてこ方たちの多くは上に記した介護認定を受けている方がほとんどです。
その場合、治療に対して使用することのできる医療保険とあわせて
介護保険を使った歯科のサービス(衛生指導や助言)を自宅や施設などで受けることができます。



また、ここもポイントですが
必ずしも介護認定を受けていなくても
歯科医師が通院困難だと判断できる 理由があれば訪問歯科診療を受診することができます。

訪問歯科を受けられない人。対象外の人。

一言
通院できるひと、です。

訪問歯科は通院することが難しい人を対象としたものですから
通院可能な人は対象外になります。

通院するのが面倒という理由だけでは訪問歯科を受けることはできません。

従って、歯科医院への通院による診療と訪問歯科診療を同時に受けることはできません。

迷ったら電話した方が良い。


10年以上訪問歯科診療をおこなってきて、早めの予防がいかに大切かを痛感しています。

早ければ早いほど、今後の「食べる」「話す」「飲む」といった機能の維持に期待を持つことができます。


繰り返しになりますが
要介護認定を受けている人は全国で600万人を超えています。

つまりその人達はすべて訪問歯科が必要と言っても過言ではありません。


そして尿介護認定を受けていない方も
訪問歯科診療を受けられないわけではありません。


今は国も在宅での医療を推進してきています。
医療の現場では訪問歯科診療の周知や、さらなる技術の推進が急務となっています。


大切なご家族の介護をしている皆さん。
一度その大切なご家族家訪問歯科を受けられるかどうか確認してみてください。
きっと多くの方は受診の対象者となっているはずです。


それを確認したら今度は一度歯科検診を頼んでみてください。

今は検診だけ無料で受けられる病院も増えていますので
比較や検討もしやすくなってきています。


対象となるかはもちろん、
治療の必要性や治療期間、費用、治療頻度などしっかり説明を聞いてみてください。



受診のきっかけは予防的な依頼にくらべ、状態が悪くなった後の依頼が圧倒的に多いです。

「自分の家族は頼めるのか?」


もっと訪問歯科という言葉が診療浸透すれば
そんなことすら考えずに検診を依頼できる。

そのようなスピード感がでてくれば
訪問歯科での予防的な歯科診療がもっと可能になると思っています。



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