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介護と医療に関わるすべての人にむけた歯医者のブログ

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しっかり歯磨きをするだけで、540万円も節約できる!歯医者が知っているその根拠。

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540万円を歯磨きで節約しましょう!!

みなさんは540万円って聞いてどう感じますか?


きっと多くの人にとっては

喉から手が出るくらいほしい大金ですよね



歯の悪いとお金がかかります

どのくらいかかるかというと一生で540万円です



これから歯の治療にこれだけかかるとしたらびっくりしますよね


こんな大金、できることなら節約したい

結論をいってしまうと

歯医者に通わない、つまり歯を悪くしない、そのためには予防が一番です



けれどそれがわかっていても

うまくいかない



・何をやっても長続きしない

・歯磨きなんて面倒くさい



そんな人こそぜひ参考にしてくださいね


誰でも一度は歯医者で治療をうけたことがあると思います


・歯が痛い
・しみる
・歯ぐきが腫れている
・出血する
・噛めない
・飲み込みにくい
・味がわからない
・口が渇く
・口臭が気になる
・検診



どんな理由でも

診療をうける

治療費を払う

通院する


この流れで通院します



患者さんの中には真面目に通う人だけではなく

治療をすっぽかすのは日常の人

かわいい衛生士さんにブラッシング指導をうけるときだけ気合いを入れる人

のように色んな患者さんがいます



そんな患者さんはいつのまにか歯ぐきから出血して

最近は腫れてるような感じがしても

「まぁ大丈夫でしょ」と放置して

忘れた頃に

やっぱり痛い!

歯医者にいくか・・



長い目でみればこの繰り返しです


年に一度、緊急で歯医者にかけこむ

そんなことをしていると


治療費はかかるうえ

30歳を越え40歳になり・・年を重ねるごとに歯が弱り

最終的には抜けていってしまいます


痛い!高い!長い!

きっとこれが歯医者のイメージですよね



この3点セットでは行きたくない気持ちはよくわかります



これらを避けるためにはどうすればよいか


それは予防しかありません

予防の方法は何かと言われれば

誰もが知っている「歯磨き」です


歯磨きすることで歯医者に行く頻度は減らせる

つまり歯磨きで540万円節約できるんです




けれども現実は

多くの人がうまくいっていきませんよね




それは今までの歯磨きが間違っていたからかもしれません


これから紹介するブラッシング法をするだけで

歯医者で治療する頻度を劇的に少なくすることができます


真新しい方法ではなく歯科関係の人なら誰でもしっているものです

いわば正攻法です


ここからが重要で

歯磨きのやり方を覚えただけでは意味がありません


ポイントは継続です


ではわたしなりの「540万を節約するブラッシング」をお伝えしていきますね

歯が悪い = お金を失う

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540万円の根拠「一生で歯医者にいくらかかるか考えたことがありますか?」


はじめに書いたように歯医者に通う理由にはこんなことが考えられます

・歯が痛い
・しみる
・歯ぐきが腫れている
・出血する
・噛めない
・飲み込みにくい
・味がわからない
・口が渇く
・口臭が気になる


歯の数は元々28本あります


平均寿命の80歳として

そのときまでに喪失する歯の数は12本です

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一人平均の現在歯数(平成28年歯科疾患実態調査より引用)


この失った12本を修復するためにインプラントを入れていくとすると

1本40万のインプラントとして

12(本)×40万(円)=480万円・・・・❶



さらにここにその他の治療費がかかります

歯周病だったり被せものだったり、歯が抜けるまでにかかる予防を含めた治療費ですね


統計では20歳を越えるとなにかしらの被せものや歯周病の治療をうけた人が増えてきます
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4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合(%)(平成28年歯科疾患実態調査より引用)
※歯周ポケットというのは歯周病の進行具合を示す指標で、4mm以上はかなり進行している状態です


20歳の人が80歳まで生きるとして

この間60年


毎年1万円治療費を使うと

60(年)×1万(円)=60万円・・・・❷

60万円かかります


____

このことから20歳から80歳まで平均で歯にかかる費用は

12(本)×40万(円)=480万円・・・・❶

60(年)×1万(円)=60万円・・・・❷



❶と❷を合計すると

480万 + 60万 = 540万


つまり

540万円

が20歳から80歳まで平均で歯にかかる費用です



540万あったら何できますか?

車1台くらいポンと買えちゃいますよね



歯磨きの目的  歯の悪くなる原因は細菌感染


ここでちょっとだけお金のかかる原因つまり歯の悪くなる原因を考えてみましょう


原因は細菌です


その細菌を定期的にとりのぞくだけで

虫歯や歯周病を予防することができます


簡単そうにきこえますね

しかし残念なことに細菌は目に見えないため

完璧に落としきることは難しいです


だからこそ毎日の歯ブラシで細菌をできるだけ除去することが大切です

これが歯を失わないことに直結します


それなのに歯(つまりお金)を失う予備軍の人たちのなんと多いことか


ただただ

「とりあえず歯磨きしろ!」っていうのはハッキリ言って効率が悪いんです


ではどうしたらこの細菌野郎!をぶっ倒せる!のでしょうか


治療費のかさむ理由は2つだけ

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細菌がたまる

歯が悪くなる

治療費がかかる

この悪循環に陥る理由は2つだけです


・歯磨きのやり方が間違っている

・歯磨きが面倒




①歯磨きのやり方が間違っている

「よく磨いてるんだけど・・」

とお話される患者さんがいらっしゃいます


それでもしょっちゅう歯が痛くなる、出血する



それは磨いたつもりになっているだけで

「歯磨きができていない」んです

② 歯磨きが面倒くさい

みなさん

ダイエットは続きますか?

筋トレは途中でやめてしまいませんか?



多くの人は挫折の繰り返しです


同じようにどんなに磨き方を覚えたところで

続かなければ意味がありません



「歯磨きは面倒くさい」

これが一番の大敵です


歯磨きは1日3回やっていますか?

面倒くさいと感じたら長続きはしません


ダイエットや筋トレも歯磨きも継続させることがポイントです




歯磨きのやり方が間違っている!対策はこれ!

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「磨いている」と「磨けている」は似ていても全く違う


「磨いている」つもりでも「磨けている」状態でなければ意味がありません

時間的にも無駄になってしまいます


ポイント磨く時間と磨く場所です

磨く時間を変える

時間は1歯につき1秒を意識してみてしてください


さっきも書いたように健康な人の歯は全部で28本あるので

1周28秒


ただし歯には表と裏、つまり「頬っぺた側」と「舌側」があるので2週しましょう



28×2=56秒

つまり約1分!!


1分でも集中すればこれだけ丁寧に磨けることになりますよ!


歯ブラシをあてる順番は下の図のとおりです。

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(*これは右利きの人の話なので左利きの人は左上からの時計回りで実践してください)



右利きの人が右手で歯ブラシを持って、一番磨きづらい場所が右上です

手首を返して、毛先を上に向かせる必要があるからです


なので最も集中できる磨き始めに右上の裏側(舌側)を制覇してから始めましょう

磨く場所を意識する

磨く場所のポイントは2つです


⒈ 歯と歯の境目

歯の白い部分と歯ぐきのピンクの部分の境界から汚れを掻き出すように磨きしょう

⒉ 歯と歯ぐきの境目を磨く

歯と歯の間をピンポイントで狙って歯ブラシしましょう



バス法など専門的な磨き方はありますが

最初はこの2点を意識するだけで十分です



次に面倒臭いという気持ちをなんとかします


めんどくさいへの対策!気合や根性は古い!

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毎日歯磨きを続けるための方法として

気合いや根性も大切といえば大切なんですが

それだけでは継続しにくいです



筋トレやダイエットと一緒です


ではどうするか

めんどくさいという感覚をなくしてあげればよいのです



つまりラクをすればいいのです

厳密には時間を短縮して効率をあげるのです



有名な起業家である大前研一氏は

「人間が変わる方法は3つしかない。

1つ目は時間配分を変えること。

2つ目は住む場所を変えること。

3つ目は付き合う人を変えること。」

といっています


だったら歯ブラシの習慣を変えるくらい簡単です!



1. 時間を意識する  歯ブラシは本当に3分間必要?


歯を磨いていると磨けているは天と地ほどの差があります

テレビを見ながら磨いたり、携帯をいじりながら磨いても、ただくわえているだけです


その間も歯みがき粉の香料でさっぱりした気になっていきます

これでは磨けているとはいえません


最初から3分としてしまうと嫌になってしまうので

まずは1分間、鏡の前で集中しましょう




2. 磨く場所を変えてみる たとえばお風呂で磨く


歯磨きをする


この行動そのものが面倒くさいと感じる人

私もそうです



いちいち洗面所にいく

しかも毎日


そんな人はお風呂の中で歯磨きしてみてください


身体や髪を洗うついでに口もキレイにする

テレビや携帯もない環境で集中できます

試してみてください



余談になりますが


歯医者の私でも

歯磨きってとても面倒くさいものでした



それでも毎日歯にトラブルを抱えた患者さんを診療していると

虫歯や歯周病への恐怖にかられ磨くようになりました


今では毎回5種類の歯ブラシをつかっていますが

普通の歯ブラシ 、電動歯ブラシ、先の細いブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス(糸)

最初は普通の歯ブラシだけで

段々と習慣化していきました


今ではどんなに酔っ払って帰ってきても

寝る前には必ず歯磨きしないと気持ち悪くて仕方ありません



3. 使う道具を変えてみる 短時間で効率的に


いちいち手を動かすのが面倒な人には電動歯ブラシがオススメです


普通の歯ブラシを加えたままで磨き残しをするくらいなら

当てたままでも磨いてくれる電動歯ブラシは便利です


患者さんにはプリニアスマートという電動歯ブラシをおすすめしています


利点

・1分間に31000回の高速振動

→汚れ(プラーク)を短い時間でとることができる


・先の細いブラシが付属品でついている

→奥歯の裏側や歯並びの悪い所も磨くことができます(この付属品が付いているのはプリニアだけ)


・かるい

→90グラムと計量でペンを持つように使えます(スマートフォンは約150グラム)


・価格が比較的安い

→1万円でのパフォーマンスは充分すぎます(ソニッケアーやオーラルBの電動歯ブラシは15000円ほどします)
3ヶ月に一度交換の必要といわれている替えブラシも2本で1100円(ソニッケアーは3本で4500円)


・歯科専門メーカーの製品である

→これは結構重要で、GC(ジーシー)という歯科専門メーカーが販売しているパナソニック製品です


・身体の不自由な人に向いている

→自分で歯磨きをすることの難しい人は、普通の歯ブラシで磨くより圧倒的にキレイになり虫歯や歯周病を予防することができます



欠点

・家電量販店では売っていない

→実際に確認できない


・普通の歯ブラシに比べるとランニングコストがかかる

→電動歯ブラシの中でコストパフォーマンスがよくても、普通の歯ブラシと比べると高価です





歯のことについてここまで読んでくれたみなさん

それだけでもスゴい前進です



電動歯ブラシは1本で1~2本万円ほど(お薦めしたプリニアスマートも9000円)の初期コストがかかります



まずは近くの電気屋さんにいって触るだけでもしてみてくださいね

※プリニアスマートは歯科専門商品なので家電量販店に置いていません



虫歯や歯周病になって歯医者に通うと1万円は軽くかかってしまいます


予防という意味はもちろん

通院にかかる毎回の手間や時間を考えると

電動歯ブラシはきっと良い投資になるはずです



歯ブラシの当て方も意識するとさらに良しなのですが

まだ必要ありません


筋トレでいう、いきなり重いバーベルをあげるようなものですから

まずは今まで書いてきたことが習慣になってからで大丈夫です



これらをがんばると…習慣化したらこっちのもの!

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540万円を歯磨きで節約できる!!


予防にかかるコスト

これから60年間、毎月1本100円の歯ブラシを替え続けると

60年×12ヶ月×100円/本=7万2千円


さらに電動歯ブラシを5年に1度つまり12回買い換えると

電動歯ブラシ1万円×12回=12万

その間年に4回替えブラシを交換したとして

替えブラシ2200円/年×60年=13万2千円

すべて合わせて
32万4千円



予防せずにかかるコスト
540万円の差額を計算すると

540万円-32万4千円
=507万6千円



つまり507万6千円が節約できることになります

ご褒美として手元に残ったらなんて嬉しい金額でしょうか!


他にフロスや歯間ブラシを使うようになっても誤差の範囲内ですよね



電動歯ブラシ。身内に身体の不自由な人はぜひ使ってあげてほしい


実は電動歯ブラシって元々、身体の不自由な人のために開発された製品です


さきほど少しだけふれましたが

認知症や脳梗塞の後遺症、パーキンソンのように

身体を思うようにコントロールできない

そんな患者さんには是非電動ブラシを試してあげてほしいのです

ちなみに毎回電動歯ブラシじゃなくても大丈夫ですよ

普通の歯ブラシで磨くことはリハビリになるので

たとえば電動と普通の歯ブラシをそれぞれ1日おきに併用するといいです


まとめ

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歯医者の私でも歯磨きってとても面倒くさいものでした


患者さんの口を診ていくにしたがって

虫歯や歯周病への恐怖にかられ

結果、磨くようになりました



予防はとても重要で

気付いた瞬間に始めることが一番です


みなさんも歯ブラシ1本から始めてみましょう!

プレッシャーをかけすぎないように続けてみてくださいね



やり方をチェックするために半年に一度は歯科医院で検診するところまでモチベーションをもってこられれば

とても素晴らしいです!!


途中で挫折しないよう、負荷をかけすぎずに頑張ってください



余談の余談ですが
歯磨きをしてくれるマウスピースが開発されています

・unico
www.rakunew.com

これは発売が再開されたら試してみたいと思っています





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