【訪問歯科】治療に立ち会った家族やケアマネさんが診療直後に確認してほしいこと。
今回は訪問歯科が自宅にやってきて治療をしたあと、立ち会った”家族”または”ケアマネージャーさん”に確認しておいてほしいこと、を紹介します。
自分の家に他人が上がるのをあまり快く思わない人は多いと思います。
自宅で介護が必要な人に歯のトラブル(歯の痛みや歯ぐきの腫れなど)が起こってしまうと、訪問歯科を依頼することになります。
必要でしかも医療者とはいえ、やはり他人です。緊張してしまう人もいますよね。
滞在時間は短くて10分ほど、長くても30分くらいがほとんどです。
それでも歯の治療は特に長く感じてしまうかもしれません。
訪問歯科が家にやってきて治療中に”家族”や”ケアマネさん”のような介護に携わる人は何をしたらいいの?
ざっくり事前に分かることで、少しでも気持ち的に楽になれば嬉しいです。
患者さんは頑張って口を開けていてください!
訪問歯科のチームは2人もしくは3人です。(状況により1人のこともありますが、治療をするなら2人以上がほとんどです)
この人数で部屋に上がって治療をします。
少しだけ患者さんの話をすると、患者さんは治療中、先生の指示通りに口を開けたり体を動かしたりするだけで問題ありません。
通常の歯医者さんと同じようにもし痛ければ手をあげたり顔をしかめたりしてください。
治療を途中でストップします。
うがいもその場でできる準備をしていくので、水道を図を借りることができれば必要以上に移動することはありません。
診療が終わるまでの辛抱です。頑張って口をあけていてくださいね。
家族やケアマネさんは何をしていればよいのか
診療に家族やケアマネさんが立ち会った場合は何をしてればよいでしょうか。
結論からいうと、何をしていても大丈夫です。
側にいて診療大垣から見ているのも全く問題ないですし、他の部屋で自分の好きなことをしているのも全くありません。
家族とケアマネさんが一緒にいるときは、歯科ではなく介護に関しての別の話をしていることが多い印象です。
もちろん実際に診療を見れば説明を受ける時にイメージがしやすいと思います。
身もふたもない話ですが、必ず立ち会うとか外に出てなきゃいけないとかそんなことはないので、 本当に自由にしてて大丈夫です。
診療が終わった直後に確認してほしいこと
治療が終わった直後が先生から説明があります。
今日は歯石をとりましたとか、次回は虫歯を削る予定ですとか。
その時に確認しておいた方がいいことがありますので、あげておきます。
- 次回の予約はいつなのか
- この治療はどのくらい期間がかかるのか
- 急な症状が出たときはどうしたらよいか
- 次の診療までに何か気をつけておくべきことがあるか
特に最後の2つ ” 急な症状が出た時はどうしたらよいか”と"次の診療にまだ気をつけておくべきことがあるか”はかなり重要です。
訪問歯科の場合は普通の歯医者さんと違って患者さんが好きなときに歩いて通院できるわけではありません。
もし違和感が出たり痛みが出たりした時は歯医者さんを”依頼”しなければないので判断が難しく、場合によってはすぐに対応してもらえないことも考えられます。
そのような可能性も踏まえて、”こういう症状が出たらこうしておいてほしいとか” "この場合は連絡欲しい”のような症状がでたときの対応を事前に確認しておくと、慌てずに済みますよね。
歯医者が帰った後の話
友達とラーメン屋さんに行った時、その場では「まぁまぁおいしい」って言うじゃないですか。
そのラーメンに対する本音を言うのはお店を出てから50メートルくらい歩いてからですよね。
少なくとも僕はそうです。
これで同じように患者さんが本音を言うのは” 歯医者が帰ったあと ”だと思ってます。
そして、その本音を家族やケアマネさんが聞いておくことはとても大切なことだと思います。
我慢強い患者さんだとまだ痛みがあるのに平気と答えたり、気を使って大丈夫と言ったりすることも多いのではないかと感じています。
本音を家族やケアマネさんが聞いておくことで、次の診療の時に歯医者にそれとなく伝えることもできますし、何より患者さんにとって誰かが理解してくれているということはとても大きいことです。
治療してもらったのにまだ痛かったり、痛い時の対処法を知らなかったりするととても不安になります。
ですので繰り返しになりますが ” 急な症状が出た時はどうしたらよいか”と"次の診療にまだ気をつけておくべきことがあるか”を確認しておくことは大切です。
治療内容だけじゃなく訪問時間チームに対する印象とかイメージみたいなことも、直接患者さんから伝えづらいことが多いので、家族やケアマネさんが聞いておくことは今後にとっても重要です。
こう言ったら悪いんじゃないか、とかこう言ったら変にされるんじゃないか、患者さんってそういうことまで考えたりするのではないでしょうか。
医療者にはそういう指摘をされた方が嬉しいと思う人もいます。
僕はどちらかというとこっち派で、指摘されたことに反発するというよりも、 的確な指摘であれば今後に活かせると思ってとても嬉しく思います(反省します)。
どういうタイプの先生なのかというのは何回か来て信頼関係ができないと分かりにくいと思います。
ですので患者さん家族ケアマネさんで共有しながら、関係を築いていくのは必要ではないでしょうか。
”治療が雑”とか”時間に遅れてくる”とか”説明が分かりにくい”とか”白衣が汚い”とか個人によって色々思うことがありますよね。
もし伝えやすい先生であれば言ってもいいと思いますし、 言いにくいような先生の時は歯医者の変更を考えるのも手段のひとつです。
ただやっぱり言ってあげた方がその回答を聞く機会を設ける事にもなりますし、今後訪問歯科を受けるであろう人の幸せにも繋がると思ったりします。
前回は訪問歯科が来る前の準備の話をしました。 参考にしてみてください。
まとめ
結局は家に来てもらうとは言え、過剰に気を使う必要はないということです。
溜まりに溜まってから伝えるよりは、言いにくいと思いますけどサクッと事前に伝えた方がうまくいく場合もあります。
思ったことを伝えられるような関係を築けるような訪問歯科の先生と出会えれば、 それは一生続く出会いになるかもしれません。
必ず人はいつか死にます。訪問歯科の対象とする患者さんのほとんどは終末期と呼ばれる人生最後の時間を過ごしている人です。
そんな人の時間が少しでも楽しくて少しでも痛みがなくて、そんな時間が多く過ごすことのできればいいなと思っています。