しろたぬweb

介護と医療に関わるすべての人にむけた歯医者のブログ

ブログは移転しました。 約3秒後に自動的に移転先へ遷移しますのでお待ちください。

自動的に切り替わらない場合は以下のURLをクリックしてください。

自宅で歯の治療。訪問歯科医ができること。

放置しないで欲しい。口の中のトラブル。

介護を必要とされる方がお口のトラブルの症状訴えられた必要とき。
または周りの方たちが介護を必要とされる方の口の違和感に気づかれたとき。

f:id:prandium:20180220221157p:plain
その患者さんが歯科医院に通院することができない場合、訪問歯科医がそのお手伝いをすることができます。

よほどのことがないと来てくれないんじゃないかとか、少し気になる程度だけどどうなんだろうと、不安を感じていたとしたら、そのような心配する必要はまったくありません。
今は自宅で歯科医院に通院するのと同じような診察や治療をうけることが可能で、なにより受診の遅れがリスクになることも考えられます。
なるべく早く依頼してあげてください。

口の中の症状は悪化しやすく、特に体が不自由で寝たきりであったり認知症のように日常生活に支障をきたすような状況であったりすると、悪化していることすら気がつかないまま時間が過ぎていることもあるからです。

高齢化社会が進んでいる今、在宅での介護の必要性とそれに対応するための制度や設備の充実が重要視されています。
歯科診療の現場でも、訪問歯科診療の浸透や技術の進歩が急ピッチで進められています

口や歯の機能は日常生活における話したり噛んだり飲んだり、このような基本的な動作すべてに関係しています。
みなさんが当たり前に感じるこれらの機能をいつまでを保つためどんな些細な症状や訴えでも一度訪問歯科に相談してみてください。



私は訪問歯科診療に携わる中で「訪問歯科でどのような治療ができるのか」という質問を、患者さんやそのご家族から受けることがありまます。

「寝たままだけれど歯は削れるの?」
「麻痺があるけれど治療ができる?」
「口を開けないんだけれども診察できますか?」

このような身体的な状況を心配される方。

または

「新しく入れ歯を作ることができますか?」
「食事中むせるようになった。」
「歯がぐらぐらしている。」
「歯茎が腫れていて診て欲しい。」

このような症状で診療内容についての問い合わせまで。

患者さんやそのご家族は色々な症状で悩み生活しています。
そのほんの少しの助けとになればという思いで、私のような訪問歯科医は存在しています。



訪問歯科医ができること。


先ほど申した通り、歯科医院に通院するのと同じような診察や治療をすることが可能です。

寝たきりの方や麻痺のある方、口を開けない方や拒否のある方まで、通院することのできないあらゆる人すべてに対応します。

治療の内容も虫歯を削ることや入れ歯をなおすことから歯を抜くことまで、自宅のお部屋の中で治療をすることができます。
それも外来への通院とほぼ同じ治療をおこなうことができます。



以下の「1〜7」は全て訪問歯科で治療可能なことです。
そして訪問歯科治療をするうえで「8」はすべてに共通するとても大切な項目でになります。

1.入れ歯(義歯)に関するもの全般

入れ歯に関する主な訴えは以下の通りで、その全てに対応できます。

①入れ歯が合わない
②当たって痛い
③傷ができている
④割れた
⑤バネが壊れた
⑥歯が欠けた
⑦なくした
⑧落ちる
⑨口の中で動く
⑩変色している

入れ歯に関わる道具は全て持って行くことができます。
入れ歯を削る必要がある場合は、エンジンと呼ばれる入れ歯を削る道具を使用します。
もちろんお部屋やベッド脇でも可能です。


2.虫歯治療

虫歯治療に関する主な訴えは以下の通りで、入れ歯と同様にその全てに対応できます。

①歯が痛い
②穴が空いている
③黒くなっている
④冷たいものがしみる
⑤温かいものがしみる
⑥噛むと痛い(噛めない)
⑦歯ブラシが当たると痛い

歯を削る必要がある場合は、タービンと呼ばれる持ち運びが可能な道具を使用します



3.歯周病治療

歯周病治療の必要な主症状は通りで、その全てに対応できます。

①口が臭う。くさい。
②歯ぐきから出血する。
③歯がぐらぐらしている
④歯石がついている。
⑤歯ぐきが腫れている。

訪問歯科診療をうけるほとんどの患者さんは歯周病です。
ご病気などにより歯磨きができなかったり、体が不自由で上手に磨けなかったりすることが原因です。
歯科衛生士と協力し治療にあたります。

4.嚥下治療(飲み込む機能やむせ)の治療

嚥下障害の疑われる症状はいかの通りで、その全てに対応します。

①むせる
②飲み込めない
③食事に時間がかかる
④食べると疲れる
⑤声が変わる
⑥口からこぼれる
⑦食べ物が詰まったことがある
⑧肺炎になったことがある

これらは嚥下障害と呼ばれ、食べ物や飲み物を「飲み込む」機能の低下が疑われるものです。
訓練やリハビリ、食事指導を行い、必要に応じてVE(鼻から内視鏡を入れ実際に飲み込むところを動画で見るという診療)も可能です。

5.歯を抜くこと

訪問歯科で抜歯治療は可能です。

※ただし歯を抜くこと(抜歯)は麻酔をおこない、その後の出血を伴います。
そのため全身状態や服用薬の関係を事前に精査してから、抜歯する必要があります。

6.顎関節の治療

顎関節症のほかにストレスのような精神的なものが原因になっていることがあります。
訪問歯科でも対応します。

①歯ぎしりをする。
②顎の痛みがある。
③顎の音が鳴る。

7.レントゲン撮影(X線撮影)

持ち運びできるレントゲンがあります。
その場で画像を確認することができます。


8.治療できない状況

訪問歯科では患者さんの全身状態が一番優先されます。

訪問歯科診療を必要とされる患者さんは、体力的なことや身体的なこと側面から長時間の診療が難しいことが多いです。
体制の維持が難しく疲れやすかったり、口を長い間開くことができなかったりする患者さんも多くいらっしゃいます。

例えば当日に体調が悪いときやあまりにも拒否が強いときのように、診療をすることで傷つけてしまう可能性がある 場合は治療を中断することがあります。
または血液をサラサラにする薬を飲んでいて、出血を伴う治療が全身状態に危険を及ぼすと考えられるときも積極的な治療を行わないことがあります。
このように道具や技術的に診療が可能であっても、患者さんの状態によってはできない場合があります。
そのため治療ができない状況という判断も選択肢として十分にあるえるということは、訪問歯科を受けるうえでご家族にも理解して頂きたいとても大切なことです。


どんな小さなことでも相談を。

繰り返しになりますが、今当たり前のように感じる「話す」「食べる」「飲む」「噛む」という機能は年齢とともに衰えてきます。
と同時に歯や口の機能は、早めに予防すれば予防するほど長持ちさせることができます。

このくらいの症状で鹿を頼むことができるのだろうかとか、後にしよう
と思っているときこそ、訪問歯科の依頼するタイミングなのかもしれません 。

もし気になる症状が少しでもあるならば、一度訪問歯科を依頼してみてください。

haitter.hatenablog.com


1