就職して3ヶ月だけど辞めたい!歯科衛生士の分かれ道【心を守る】
就職して3ヶ月たつけど、仕事を辞めたい歯科衛生士さんへ。
・就職して3ヶ月たったけど、今の病院を辞めたい。
・辞めるべきなのか続けるべきなのか、判断基準があれば教えてほしい
・とはいえ辞めるのは不安だな。もしやめたらどうしたらよいのだろう...
本記事ではこういった疑問にこたえます。
■ 本記事の内容
この記事を書いている私は歯科医師です。高齢者歯科を専門にしていて、複数の病院と関わっています。
そのため今まで100人以上の歯科衛生士さんとお仕事してきました。
数ヶ月、早ければ1週間で仕事を辞めた経験のある歯科衛生士さんと仕事をしたこともあります。
この経験から語ります。普段は Twitter で医療と介護の情報を発信しています。記事の信頼性担保になると嬉しいです。
1分ほどで読み終わります。
毎日体操をしてご飯を全部食べ友人と談笑して決まった時間に寝る。それをくり返す老人ホームのお婆さんが「長生きしたいわけじゃないのよ。生きてるうちはなるべく元気でいたいの」と笑っていて、真理だと思った。意識すべきは健康寿命。自立した生活のできる「健康寿命」は平均寿命より約10年も短い。
— しろたぬ@歯の人☘️お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) February 28, 2021
『毎日体操をしてご飯を全部食べ友人と談笑して決まった時間に寝る。それをくり返す老人ホームのお婆さんが「長生きしたいわけじゃないのよ。生きてるうちはなるべく元気でいたいの」と笑っていて、真理だと思った。意識すべきは健康寿命。自立した生活のできる「健康寿命」は平均寿命より約10年も短い。』
3ヶ月で仕事を辞めたい歯科衛生士【判断基準は2つある】
就職して約3ヶ月。続けるか、辞めるか...本気で迷っている歯科衛生士さんの判断基準は2つです。
・体調不良があるか、ないか
・原因が解決できるか、できないか
上記の通りです。
3ヶ月で試用期間が終わる歯科衛生士さんもいるはず。 詳しく見ていきましょう。
心と身体の健康が一番大事
なんといっても心と身体の健康が一番大事です。どちらも自分の宝です。
片方が不調だと良いパフォーマンスを出せません。
熱がある状態で仕事をしたり、暗い気持ちで仕事するのと、万全の体調かつ明るい心で仕事をするのではクオリティが違います。
✔︎ 特にココロは大事に
特に心でいえることですが、一度病んでしまうと直すまでに時間がかかります。実際にうつ病になってしまって何年も通院している歯科衛生士さんもいます。
治療には時間もお金もかかります。 まずは「心を守る」ということはとても重要です。
辞めたい原因は解決できるのか
「続けるか辞めるか」は「原因が解決できるかできないか」ということにも影響されます。
主な原因は以下の3つです。
①:人間関係
②:待遇
③:やりがい
①:人間関係
人間関係は歯科衛生士さんの退職理由第1位です。
院長との相性、スタッフ同士の関係、患者さんの質、これらは仕事のモチベーションに大きく影響します。
>>参考:限界:人間関係に疲れきった歯科衛生士が良質な職場をみつける方法 3つ
②:待遇
働いて3ヶ月ほどすると待遇の感じもわかってきます。
・勤務時間
・休日
・福利厚生
当初予定した給料より少なかったり、お昼ご飯が取れなかったり、残業代が出なかったり...
こういった不満があると辞めたい気持ちにつながります。
③:やりがい
仕事にやりがいを感じないというのもやめたくなる原因です。
・何もやらせてくれない
このように自分の思い描いた衛生士像と離れれば離れるほど、ここにいて良いのかな...と思ってきてしまいますよね。
以上の「人間関係」「待遇」「やりがい」が話し合いや交渉で解決できるかどうか、というのも辞める判断基準です。院長の人間性や相性にもよりますね。
夢に出る・玄関で足が止まる...は限界の兆し
夢に出たり、玄関で足が止まってしまう状態は限界の予兆です。
身体も心も拒否反応が出ています。なるべく早く自分の身を守ってあげてください。
✔︎ 辞める時は「一身上の都合」でOK
辞める時に何て言っていいか、どんな理由にしようか...迷う人がいます。
詳しくは【給料は?退職理由は?】歯科衛生士が試用期間中に辞める方法【前向き】で紹介していますが、「一身上の都合」で大丈夫です。
勇気を持って伝えましょう。
✔︎ 引きとめの可能性
強引な引きとめにあったり、ときに怒られる可能性もあります。とはいえ、その可能性に怯えて自分の心と身体を犠牲にするのは考えものです。
【辞めさせてくれない...】歯科衛生士が引き止めを振り切る2つの方法で紹介していますが、引き止めはあるものだと事前に分かっているとスマートに対応できます。
3ヶ月でやめても大丈夫かな...歯科衛生士として不安...
実際やめてしまう前には、「やめてしまっても本当に大丈夫かな」と考えてしまいます。
将来への不安だけでなく、今いるスタッフに申し訳ないという気持ちが入り混じる場合があります。
その不安を解消するために、以下の事実を知っておいてください。
・あなたがいなくても仕事は回る。
・歯科衛生士の求人はたくさんある。
・歯科衛生士以外の求人はたくさんある。
あなたがいなくても仕事は回る
同僚のスタッフに悪いとか、患者さんに迷惑をかける... 仕事を辞めることでこのような罪悪感を感じることがあります。
心の優しい人や、 責任感の強い人に多いです。ですが、あなたがいなくても仕事は回ります。
逆にあなたがいなければ回らない仕事場はやばいです。安心してください。
心に余裕があるのであれば、きっちり引き継いでから辞めると安心かもしれません
>>参考:【歯科衛生士の退職手順】やるべき手続き完全版【チェックリスト付】
歯科衛生士の求人はたくさんある
将来の不安は、次の転職先があるのかなという不安だったりします。
まず、歯科衛生士の求人は山ほどあります。
事実、有効求人倍率は20倍と言われていて、これはつまり20の病院で一人の歯科衛生士を奪い合っているということです。
つまり歯科衛生士は比較的転職しやすい職業です。そのため次の転職先に困るということはありません。
✔︎ よくある質問:どうやったら良い職場見つかる?
良い職場の見つけ方は、転職サイトを上手く活用するかどうかがすべてです。
おすすめの求人サイトは【失敗しない転職】歯科衛生士向け求人サイトを3社比較した【おすすめは全部】で解説しています。
歯医者は日本に7万件あります。いまの病院が自分にとって最高の環境...だなんてことはないはずです。
何度も転職している歯科衛生士さんは【転職が多い..】転職をくり返す歯科衛生士が理想の職場をみつける方法も参考にしてください。
歯科衛生士以外の求人はたくさんある
歯科衛生士だけが仕事ではありません。世の中には歯科衛生士以外の求人もたくさんあります。
実際、毎年2,000人ほどの歯科衛生士さんは歯科衛生士の仕事を辞めています。
しばらく歯科衛生士から距離を置きたい、別の世界を見てみたいという人は他職も検討してみてはいかがでしょうか。
ケーキ屋、アパレル、介護...色々な仕事をしていた歯科衛生士さんに会いました。その体験は必ず自分の血肉となり、将来の役に立つはずです。
3ヶ月で辞めても大丈夫【時間は有限です】
今回は3ヶ月で仕事を辞めたいと思っている歯科衛生士さんに向けて判断基準を紹介しました。
新卒の歯科衛生士の場合、3ヶ月で30%が退職すると言われています。辞めたいと思っているのは一人だけではありません。
繰り返しになりますが、辞めるか辞めないかの判断で一番大切なことは「心と身体の健康」です。
そしてどちらを選択したとしても、その経験は必ず未来の役に立ちます。
以前こんなツイートに反響をいただきました。
高齢者にかかわる仕事をしていると「楽しみは老後にとっておこう」みたいな考えはけっこう危険だと感じる。
— しろたぬ@歯の人☘️お豆腐メンタル (@shirotanu_dds) November 14, 2020
目が弱くなると読書やゲームは疲れるし、足腰が悪いと遠出も難しい。今やりたいこと、今しか体験できないことはすぐにでも計画するべき。それに、ヒマな老後が存在する保証なんてどこにもない
時間は有限です。そして何事もそうですが、まずは動いてみないと何も変わりません。
やめてしまったら3ヶ月がもったいない...と思うかもしれません。ですが心を蝕む職場に続けるということは、 未来の時間を無駄にすることになります。
人は回収できなくなった時間をもったいないと思てしまいがちです。これはサンクコストと呼ばれており、正しい意思決定の障害になります。
取り戻せない物に執着せず、前を向いて進みましょう。
まずは行動、そして動きつつ考える。これが大切です。
今回は以上です。
>>参考:【給料は?退職理由は?】歯科衛生士が試用期間中に辞める方法【前向き】
>>参考:限界:人間関係に疲れきった歯科衛生士が良質な職場をみつける方法 3つ
>>参考:新卒なのに仕事をやめた。そんな歯科衛生士が使うべき求人サイト2選